買い物時に「ネット上の」口コミを気にする人、約6割
2011/08/08 06:27
マイボイスコムは2011年7月27日、インターネット上の口コミ情報に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、商品やサービスに関するインターネット上の口コミ情報(ソーシャルメディアやコミュニティサイトなどに書き込まれる情報、感想、レビューなど)を参考にする人は6割近くに達していることが分かった。また、心が動かされやすい口コミ情報の対象としては、「口コミ件数が多い」「満足度ランキングが高い」「同じような評判を多数の人が書いている」などが上位に挙げられている(【発表リリース】)。
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今調査は2011年7月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万2112人。男女比は48対52、年齢階層比は10代2%・20代11%・30代27%・40代31%・50歳以上30%。
インターネット上に展開される商品やサービスの情報、感想、レビューなどは、その真偽性が問題視されることもあるが、多種多彩な人から寄せられる情報そのものの有益性もあわせ、CGM(Consumer Generated Media、利用者が内容を創って行くメディアのこと)の有効活用手法の一つとして、多くのサイトが採用し、重宝している。商品サイトによっては、この口コミを促進するため、レビューをするたびに「ごほうび」としてのポイントを付与する仕組みを提供しているほど。
それらの「インターネット上の口コミ情報」について、(消費者側として)参考にしている人は、今調査母体では6割近くに達していた。
↑ 商品やサービスの購入・利用の際に「インターネット上の」口コミ情報(ソーシャルメディアやコミュニティサイトなどに書き込まれる情報、感想、レビューなど)をどの程度参考にするか
今調査はインターネット経由で、社会全体と比べると多少ながらも「ネットびいき」な結果が出るが、それを考慮しても半数程度は「参考にする」と回答しているのが分かる。一方で否定派は「利用しない」も含めると約1/4程度。インターネット上の口コミが、それなりに影響力を持っているのが理解できる。
もちろんネット上の口コミ情報も多種多様千差万別で、その真偽性・信頼性は普通の口コミと何ら変わらない。それではどのような情報ならば信頼し、対象となる商品やサービスに魅力を覚え、購入・利用したくなるのだろうか。「ネット上の口コミを参考にする」と回答した人に尋ねた結果が次のグラフ。
↑ どのような口コミ情報の場合、商品・サービスを購入・利用したくなるか(ネット上の口コミ情報を参考にする人限定)(複数回答可)
トップは「口コミ件数が多い」。次いでほぼ同数で「満足度ランキングが高い」「同評判の口コミを色々な人が書いている」が続いている。要は「多数の人による確証度の高い高評価」に信頼を置くということだ。口コミ件数そのものが少なければ「注目度が低いのか」と考えてしまうし、回答のばらつき・ぶれが懸念される。口コミ数が多くても、その内容が否定的ならば「参考にはなる」が、買いたいとは思わない。そして多数の人が「これはいいネ」と評しているのなら、高評価の確かな裏付けと考えられる。真偽性はともかく、雑誌の広告で多数の人による「賛美の利用レポート」が掲載されていると、何となく「これは良いものだ」と思ってしまうのに類している。
もちろん皆が賛否していても、その内容に自分自身で疑問を持つのであれば、購入は躊躇してしまう。また口コミの書き手が新規にアカウントを取ったばかりの人で占められていたり、高評価を下した人の過去の履歴を確認すると特定企業の商品ばかりほめているなど、情報発信者の信頼性が疑わしい場合も、購入には足踏みをしてしまうだろう。
一方で「情報源の媒体が信頼できる」は1割程度でしか無い。つまりネット上の口コミの確からしさ、商品購入への誘引となるのは、書かれている場所はさほど影響を与えず、構成される書込みそのものに左右されるところが大きい事実を示している。
それらの状況もあわせ、インターネット上の口コミの信頼性について、今件が色々と考えさせられる結果であることは間違いない。
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