3大主要ソーシャルメディアなどの利用目的
2011/08/05 05:24
インプレスR&Dは2011年8月2日、同社のシンクタンク部門「インターネットメディア総合研究所」の調査結果をまとめた「ソーシャルメディア調査報告書2011[市場動向/事業者紹介/ユーザー調査-クロス集計データ付属]」の販売を、同年8月4日から開始すると発表した。それに伴い同書のうち、ごくわずかではあるが調査結果を公開している。今回はその中から、調査母体がそれぞれアカウントを持つ主要ソーシャルメディアへ、どのような利用目的でアクセスしているかについて、その傾向をグラフ化してみることにする(【発表リリース】)。
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今調査は日本国内で実際にソーシャルメディアを利用している個人ユーザー1059人に問い合わせたもので、年齢階層や男女比などは非公開。そして今調査母体ではmixi利用者372人、Faceboo145人、GREE149人、Mobage135人となっている。ただしこれはインターネット利用者全体、社会全体ではなく、「いずれかのソーシャルメディアを利用している人」という母体における割合で、さほど意味の無い値でしかない。
さて今回はその4つのソーシャルメディアを利用している人それぞれに、どのような目的でアクセスしているのか、当てはまるものについて複数回答で答えてもらった。
まずはmixi。なお残りの3つのソーシャルメディアについても、比較のため、横軸の項目欄の並びは同じにしておく。
↑ 主要ソーシャルメディア利用目的(複数回答、利用者限定)(mixi)
mixiの利用目的のトップは「リアルな友達とのコミュニケーション」。mixiがつい最近まで招待制だったこと、同級生や同輩など、現実につながりのある人を探すツールを次々に提供していることなどを考えれば、この結果が出るのは当然といえる。次いで多いのは「暇つぶし」「ネット上の友達とのコミュニケーション」。「コミュニケーションと暇つぶし」がmixiの存在意義のメインのようだ。一方で「趣味等の情報収集」「ニュース」など、情報を探す場としての価値も高く評価されている。
次にGREEとMobage。元々運用期間のうち長い年月を携帯メイン(ほとんどオンリー)・ゲームメインで過ごしてきたソーシャルメディアだけあり、利用者の目的性向も特徴的。
↑ 主要ソーシャルメディア利用目的(複数回答、利用者限定)(GREE)
↑ 主要ソーシャルメディア利用目的(複数回答、利用者限定)(Mobage)
やはりメインコンテンツとなる「ゲームのプレイ」がトップ。そしてそれに連動する形で「暇つぶし」が大いに値を伸ばしている。また、「リアルな友達」よりも「ネット上の友達」とのコミュニケーションをする割合が高いのも注目に値する。さらにいえば、情報収集という観点では多少ながらもMobageの方が活用される場面が多いようだ。
最後にFacebook。
↑ 主要ソーシャルメディア利用目的(複数回答、利用者限定)(Facebook)
利用傾向としてはmixiに近い感はあるが、「リアルな友達とのコミュニケーション」が圧倒的なのが分かる。「暇つぶし」「ネット上の友達とのコミュニケーション」「趣味等の情報収集」が高めなのも同じだが、「仕事・勉強の情報収集」はmixi以上の値を示している点に注目したい。真面目な情報収集の場として、Facebookは認知されつつある、ということだろうか。
MobageとGREEは成長過程や提供サービスに比較的近しい部分があることから、利用者の利用目的も似たようなものになるのは、ある意味当然といえる。興味深いのはFacebookとmixiの関係で、Facebookの日本国内展開での機能知名度などから一部の項目でFacebook側が低いものの(ニュースやゲーム)、mixiのビジネスライク的な立場を見せつつある。
今後Facebookがさらに日本に浸透するようなアプローチを見せたり、あるいは最近話題に登っているFacebookライクとも呼ばれているGoogle+が普及の動きを見せれば、案外mixiとの住み分けは可能となるかもしれない。
■関連記事:
【mixiの現状(2011年3月末時点)】
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