自炊、スーパー、コンビニで…ワーキングプア層の食事(調達)場所
2011/07/27 06:26


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今調査は2011年6月28日から7月8日にかけて、携帯電話を利用したインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。個人年収が200万円以下で、家計の1割以上を負担している20-59歳の男女を対象としている。調査母体の平均勤務日数は週4.8日、平均労働時間は7.0時間/実働日。調査実施機関はネットエイジア。なお総務省の最新データによれば年収200万円未満の携帯電話保有率は53.7%(全体平均では73.6%)で、該当年収層のカバー率も同程度であることを認識した上でデータを読む必要がある。
別記事で伝えているように、調査母体層における平均食費額は「一日あたり768.2円」という結果が出ている。

↑ 一日の食費(3食分)(再録)
金額的にかなり厳しい額だが、それでは普段の食事はどのような場所で取っている、あるいは購入しているのだろうか。二つまでの複数回答で聞いた結果が次のグラフ。最多回答は「自炊(持参弁当、自宅で食事など)」で、68.3%といいう結果が出ている。

↑ 普段よく食事をとる(買う)場所(二つまでの複数回答可)
自宅で食事を取る、あるいは弁当を持参して食費を浮かすという考えは、働き人全体に浸透している。そして【厳しさ進行中「サラリーマンの小遣いと昼食代の微妙な関係」(2011年版)】にもあるように年々増加する傾向を見せている。

↑ 働き人における1週間の昼食の形態(回数)とその変移(再録)
ワーキングプア層もまたしかり、ということだが、同層ではその度合いが極めて高いことになる。
次いで多いのは「スーパー」「コンビニ」だが、両店とも食事単価の微調整が可能なのがポイント。カップめんや惣菜パンなど、比較的安価でボリューム感のある食品も揃っており、自炊以外で高い利用率を得ているのも納得がいく。
第4位以降は「ファミレス」「ファストフード」などと続くが、いずれも1割未満で少数派。これらの店に共通するのは、一回当たりの食事単価が高めなこと。喫茶店・ファミレスなどのモーニングサービスがあれば話は別だが、そうでない限り一日の食費の大部分を費やしかねず、回答層にとって現実的とは言い難い。
逆に考えれば、スーパーやコンビニはワーキングプア層にとっては(もちろん他の層でも同様だが)食生活の上で言葉通り「生命線」といえる。両形態店舗とも出店や営業時間に関して色々と厳しい意見が寄せられることもあるが、活用している人達のことも考察材料として加えるべきだろう。
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