友達や家族とのデジタル系ツールでのコミュニケーション、世代で大いに異なる日本のケータイメール回答率
2011/07/27 12:00
ニールセン・カンパニーは2011年7月13日、「未来の女性」という題名で女性の消費者行動に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち日本国内に限ると、家族や友達との電子コミュニケーション形式(※リリース上の表記。電子・電気系ツールを用いた意志疎通様式という意味)として、携帯メールをもっともよく使う人が一番多く、約6割に達していた。これを世代別に見ると、若年層ほど携帯メールの比率が高く、歳を経るほど電話による口述の割合が増加する傾向が確認できる(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2011年2月から4月にかけてアジア太平洋・ヨーロッパ・ラテンアメリカ・アフリカ・北アメリカなどの21か国で、18歳以上の女性約6500人を対象に行われたもの。調査方式は先進国ではオンライン、新興国ではオンライン以外に会場調査、訪問調査も混在している。日本はオンライン調査・299人を対象に、同年2月25日から3月2日にかけて実施されている。
家族や友達との間で交わされる、電子機器を用いた「電子コミュニケーション」として、どのようなツールをもっとも良く使うのかを聞いたのが次のグラフ。世界の中でも日本はずば抜けて「携帯メール」が多いのが分かる(なお「電話」も音声を電気信号に替えて伝えているので、立派な「電子コミュニケーション」ツールであり、電子機器に他ならない)。
↑ 家族や友達との電子コミュニケーション形式(=デジタル系ツール利用による)は主に何か(択一)(再録)
しかしこの特異な日本の状況を世代別に見ると、若年層ほど「携帯メール」の割合が多く、歳を経るに連れて「電話」が増えてくるのが分かる。特に65歳以上では両者の立場が逆転している。
↑ 家族や友達との電子コミュニケーション形式は主に何か(択一)(日本、世代別)
34歳以下では「電話」の割合もやや大きめで2割近く。リアルに対面する事も多い身近な人(大学など)とのコミュニケーションとして、口述での電話を使う人が多いのだろう。一方で45歳以上の「電話」の増加は、単に他のメディアを使いなれていない、自分は使えても相手が使えるとは限らないのが主要因。
35歳以上になると他の階層区分に大きな変化は生まれず、8割強を「携帯メール」と「電話」が占め、世代が上に登るに連れて「携帯メール……減」「電話……増」という動きがはっきりと見えてくる。
ただし65歳以上でも(インターネット経由の調査とはいえ)、4割強が「携帯メールでのコミュニケーションが、電子コミュニケーション形式としては一番」と答えている。最初の世界主要国との動向を見比べると、この部分だけでも他国に競り勝つことができる。日本でいかに携帯メールが愛用されているのかが、改めて良く分かる結果といえよう。
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