男性より女性、自分より他人へのツッコミが多い…米Facebookの利用頻度

2011/06/23 06:41

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebook米国大手調査機関の【Pew Reserch Center】は2011年6月16日、同社公式サイトにおいて、同国のソーシャルネットワークと社会生活に関する調査結果を発表した。その結果には現在のアメリカでのソーシャルネットワーク(Facebookやツイッター、MySpace、LinkedInなど。今件ではSNSを同義と見なしている)の動向や人々の熱中ぶりを推し量れるデータが多数盛り込まれている。今回はその中から、最もメジャーなSNSであるFacebookの利用状況、特に書込み頻度について見て行くことにする(【Social Networking Sites and Our Lives】)。



スポンサードリンク


調査対象母集団の詳細については先行記事【ツイッターは女性2:男性1の割合…米ソーシャルメディアの「種類別」世代・性別構成比】で解説済みなので、そちらを参考してほしい。

Facebookには「すべてのインターネットの機能を内包」しているかのごとく、多種多様な要素・機能が盛り込まれている。例えばツイッターのようなミニブログ的機能「近況」、写真のアップローダー的「写真」、動画共有サイトのような「動画」などが、個人の情報発信要素として用意されている。これらを使うことで利用者は、ブログのようにシンプルな近況、写真、動画を投稿し、他人に披露できる。

さて、その「他人への披露」だが、どの程度の頻度で行っているのだろうか。まずは「テキストベース」の「自分の情報」について。原文では「Status Update」とあるが、要は「近況」を使った報告がメイン。ツイッターなら「-なう」というところ。「今●×に来ています」「今日はお休みします、熱が出たみたい」「宿題が終わらないよ-」などのような、さりげないつぶやきがメインとなる。

↑ Facebookでの情報更新頻度(世代別)(利用者限定)
↑ Facebookでの情報更新頻度(世代別)(利用者限定)

↑ Facebookでの情報更新頻度(男女別)(利用者限定)
↑ Facebookでの情報更新頻度(男女別)(利用者限定)

若年層の方が活性率が高いのは参加状態そのものと合わせて納得がいく。22歳までは3割強が1日一回以上、自分の状況を報告していることになる。一方で50歳を超えるとほとんど自分のことは更新していない。他人の情報を眺めるのがメインなのだろう。

男女別では女性の方が頻度は高いものの、劇的な違いはない。「週に3-5日」を境目に、それより高頻度は女性が、低頻度は男性の方が多いかな、という程度。

これが「自分の」では無く、他人の情報更新に対するコメント、つまり「ツッコミ」になると状況は大きく変化する。

↑ Facebookでの「他人の」情報に対するコメント頻度(世代別)(利用者限定)
↑ Facebookでの「他人の」情報に対するコメント頻度(世代別)(利用者限定)

↑ Facebookでの「他人の」情報に対するコメント頻度(男女別)(利用者限定)
↑ Facebookでの「他人の」情報に対するコメント頻度(男女別)(利用者限定)

まず、どの世代でも「自分の」情報更新より頻度が高いのがひと目で分かる。そして男女別では女性の活発なツッコミぶりがうかがえる。何しろ女性利用者の2割近くが一日数回、1/4強が一日一回以上、他人の近況報告に対するリアクションの書込みをしているのだから。Facebookでの「近況」とそのリアクションは、「ツイッター」と同じ気軽さで入力できつつスレッド掲示板のように絡めてあり読みやすい。そしてブログのコメントのような「ハードルの高さ」を気にせずに行える。これが特に女性において、気軽に反応できる要因となっている。

Facebookでは自分で撮影した写真や各種画像をアップロードする機能がある。そして、他人が掲載した写真に対する感想をコメントとして残すこともできる。

↑ Facebookでの「他人の」「写真」に対するコメント頻度(世代別)(利用者限定)
↑ Facebookでの「他人の」「写真」に対するコメント頻度(世代別)(利用者限定)

↑ Facebookでの「他人の」「写真」に対するコメント頻度(男女別)(利用者限定)
↑ Facebookでの「他人の」「写真」に対するコメント頻度(男女別)(利用者限定)

画像が対象となると文章の「近況」よりは反応が鈍いものの、それでも「自分からの」情報発信よりははるかに反応が良い。特に50代以上のシニア層では、むしろ文章への以上に写真への反応率が高い点が興味深いところだ。



FacebookツイッターにしてもFacebookにしても、気軽にコミュニケーションができるのがソーシャルメディアのメリットの一つ。今回スポットライトを当てた項目を見る限り、そのコミュニケーションの中でも「相手の動向に対するリアクション」を好む傾向が強いように見受けられる。

いわばバラエティ番組で「課題(写真や動画など)」に対して、どのようなリアクョンをすべきか、回答者が色々と模索するような雰囲気があるように見受けられる。そして多くの人は「出題者」ではなく「回答者」の立場を望んでいる。だからこそコメントの方が頻度が高い……と考えれば、今回の各種数値の傾向にも納得ができる。

余談ではあるが、男女別に「自分の更新」「他人の情報にコメント」「他人の写真にコメント」の頻度別分布をまとめておく。

↑ Facebookでの情報更新頻度(対象別)(男性)(利用者限定)
↑ Facebookでの情報更新頻度(対象別)(男性)(利用者限定)

↑ Facebookでの情報更新頻度(対象別)(女性)(利用者限定)
↑ Facebookでの情報更新頻度(対象別)(女性)(利用者限定)

高頻度の区分(左側)の割合が、男性より女性の方が多いことからも分かるように、女性の方が全般的に積極的に利用していることがひと目で理解できよう。



スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2025 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|X(旧Twitter)|FacebookPage|Mail|RSS