【更新】言われたら「ああアレね」と分かるプライベートブランド、トップはイオンの「トップバリュ」

2011/06/11 19:30

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トップバリュクロス・マーケティングは2011年6月10日、プライベートブランド(PB)に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においてプライベートブランドでは、全国流通を果たしているイオンの「トップバリュ」の認知度が一番高いことが分かった。名前を提示されて認識できる人が9割近くに達している([発表リリース])。



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今調査は2011年5月25日にインターネット経由で全国の男女に対して行われたもので、有効回答数は1166人。男女比は546対620、年齢階層比は20代190人・30代222人・40代254人・50代246人・60代254人。

プライベートブランドプライベートブランド(PB)とは小売店業者やそのグループ、複数の業者による販売組織体がメーカーと共同で開発、小売店自身のブランド名をつけて発売する商品(食品が多いが雑貨なども最近は増えている)。基本的にはその小売店業者の関連店舗でしか購入できない。対してナショナルブランド(NB)はメーカー自身が開発し、どこでも手に入る商品。誰もが知ってる大企業の製品が好例。

最近では大手コンビニやスーパーのチェーン店ではほぼすべての会社で独自のPBを立ち上げ、専用のコーナーを創り、商品を配している。企業によっては特定商品のコーナーでNBよりもPBの方が多い店もよく見受けられる(コンビニでの惣菜パンや雑貨品などが好例)。

今調査母体でPBの認知度、つまり具体的にそのブランド名を挙げ、「これを知っているか」という問いへの回答率を調査したところ、トップについたのはイオンの「トップバリュ」だった。9割近い89.5%の人が、「言われれば分かる」と答えている。

↑ プライベートブランドの名前認知度(言われれば分かる度)(★は全国展開PB)
↑ プライベートブランドの名前認知度(言われれば分かる度)(★は全国展開PB)

今グラフは全国規模の統計であるため、やはり全国展開をしているイオンのトップバリュの認知度は圧倒的。同様の理由で「セブンプレミアム」も半数以上の人に認識される結果となっている。

一方、地域限定のPBはいずれも「全国では」認知度は高くない。しかし元資料で指摘されているように、東海地域で展開する「e-price」「Vセレクト」は東海地域で4割、北海道地域の「セイコーマート」は同地域で8割強(!)と、地域浸透という観点では圧倒的な優位性を持つ。全国展開を主目的とするのならともかく、地域へのサービス充実を第一に考えるとすれば、全国規模での認知度はさほど考慮する必要はないのかもしれない。

なおトップと第二位の「トップバリュ」「セブンプレミアム」だが、元資料では興味深い指摘が行われている。

↑ 「トップバリュ」「セブンプレミアム」の「認知度」と「最初に思い浮かぶ割合」
↑ 「トップバリュ」「セブンプレミアム」の「認知度」と「最初に思い浮かぶ割合」

要は両者間では「言われれば分かる」の違いは半分程度でしかないが、(言われなくとも)はじめにPB名で思い浮かべる名前としては、5倍近い差が出ているというわけだ。それだけ「トップバリュ」が名前と共に深く浸透していること、「セブンプレミアム」が「そういえばセブンイレブンなどでPB商品を見かけるな……名前は何だっけ?」の域を抜け出ていないことが分かる。

名前が覚えられることで売上が劇的に変わるわけではない。いつも売っている場所と売っている商品「これっぽいナ」というものを覚えてもらえば要は済むからだ。PBならば通常商品以上に「指定買い」することも多くは無い。

とはいえ、やはりはじめに思い浮かべてもらえる方が優位であることに変わりは無い。今後「セブンプレミアム」は、名前そのものを覚えてもらうことにも注力した方がよいのだろう。


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