東北地方はガソリン・灯油不足が85%…地震発生からの困りごと、水や食料・電池などの不足が上位
2011/04/11 07:21


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今調査は2011年3月25日から28日にかけてインターネット経由で国による災害指定地域である青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県を除いた地域に対して行われたもので、有効回答数は9948人。男女比は56.4対43.6、年齢階層比は10代0.6%・20代6.5%・30代23.5%・40代33.7%・50代21.4%・60歳以上14.3%。
東日本大地震では多くの人が生活の様相を一変させることとなり、そうでない人も多かれ少なかれ変化を体感すべき状況にある。震災によってそれまでの生活とは変化が生じ、困っている事柄を複数回答で答えてもらったのが次のグラフだが、トップには「水・食料の入手困難」がついている。比率にして24.4%。回答母体の約1/4ほどが、水や食料を入手し難くなったと回答している。

↑ 本震当日から現在までで、生活で困っていること(複数回答)
第2位以降も「懐中電灯・ラジオ・電池」「ガソリン・灯油」「トイレットペーパー・おむつなどの日用品」といった物資面での供給不足が上位についているのが目に留まる。さらに「お店が閉まっている」「配送の遅延・休止」など調達手段が止められている場合もあり、兵糧攻めに近い形にあることへの困難さがうかがえる。
「余震」「放射線」など地震の余波・二次被害によるプレッシャーが大きなストレスを与えているのが確認できる点にも注目したい。一方で仕事周りの不安や自宅の外の周囲環境の物理的損壊などの値が低いのは、まだそこまで気持ちが回らないというのが正直なところだろう。
これを東北・関東地区別に見ると、各地区での状況の違いが確認できる。

↑ 東北地方(秋田・山形)で困っている事上位10位(複数回答)

↑ 関東地方(除く茨城)で困っている事上位10位(複数回答)

また、「余震ストレス」「放射線ストレス」「電車やバスの運休など」は東北より関東の方が値が高く、物品不足による一時的・直接的な困りごとよりも、二次的な問題点で頭を抱えている人が多いのが分かる。逆にいえば、直接の物品不足はそれなりに我慢できるレベルのものである、という解釈もできるが。
地震やそれに伴う災害によって生じた・生じている問題は多岐にわたり、一人ひとりが置かれている状況によって千差万別。ひとくくりにする事無く、できるだけ細かな配慮の上でのサポートが求められよう。
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