「値段の割にイイものだネ」日本のプライベートブランド商品へのお値段評価
2011/04/06 19:30


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今調査は2010年9月3日から21日までの間、アジア太平洋、欧州、中南米、中東、アフリカ、北米の世界53か国27000名以上の、15歳以上の一般消費者を対象に実施されたもの。サンプル数はインターネットのユーザーをベースに、各地域の年齢や性別によって割当てられ、インターネットを利用する消費者を代表するように割り付けられている。
プライベートブランドとは、それと対で話題に取り上げられることの多いナショナルブランド(NB)との比較で説明すると、
・ナショナルブランド(NB)……メーカー自身が開発し、どこでも手に入る商品。誰もが知ってる大企業の製品が代表的。
となる。最近では食品系スーパーやコンビニ、汎用生活品ではお馴染みの商品として普及している。
プライベートブランドの商品について、価格面から見た評価を各地域別に区分したのが次のグラフ。日本は「値切りへの飽くなき欲求」「気にいればPBでもNBと同じように扱い、対価をNB同様以上に支払っても良い」という考えはあまり無いようだ。

↑ プライベートブランド商品の価格・価値に対する認識(ポジティブ)
しかし一方で、「PBは(それなりに安いがその)値段の割に価値がある」、言い換えれば「値段が安くコストパフォーマンスが高い」という認識が非常に強いのが分かる。これはその国・地域に住む人たちの国民性の他に、該当地域で販売されているPB商品の品質そのものにも多分に影響されていると見るべきだろう。
値段、特にPBについては、日本は独自の価値観を持っていることを改めて裏付けさせるのが次のグラフ。

↑ プライベートブランド商品の価格・価値に対する認識(ネガティブ、その他)
日本では「有名ブランド(NB)でも高いのはあまり納得できない」「PBはお金が無い人だけの商品とは限らない」という思いが北米に次いで高い。一方で最初のグラフからは「強い値切りの意向は無い」「でも例え品質がよくお気入りでもNB同様の対価をPBに支払いたくは無い」。合わせると、以前PBの品質評価での総合的な結論の記事同様に、価格・コストパフォーマンスの面においても、日本はPBに対して「それなりに良好」という中庸な意見、そして「NBの下のレベルの商品では無く、別系統のもの」という認識を抱いていることが分かる。
今後さらなるプライベートブランドの浸透で、一般消費者の消費性向や価値観の上での位置づけはどのように変化していくのか。各企業の商品展開・開発戦略と合わせ、気になるところではある。
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