【更新】計画停電以降の節電方法、「マメに消灯」「暖房我慢」
2011/04/06 06:56
アイシェアは2011年4月4日、節電に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、計画節電後約3/4の人が節電を心がけていることが分かった。その節電実行者の具体的な節電方法として、もっとも多くの人が実行していたのは「照明をこまめに消す」で8割に達していた。次いで「暖房をなるべく使用しない」「厚着をする」など、寒さ対策の点での節電が上位についている([発表リリース])。
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今調査は2011年3月29日から30日にかけてアイシェアの無料メール転送サービス「CLUB BBQ」の会員に対して(直接被災地域はのぞく)行われたもので、有効回答数は1697人。男女比は51.3対48.7、年齢階層比は20代3.6%・30代47.0%・40代49.4%。
【東電、1都8県に対し計画停電(輪番停電)を3月14日午前6時20分から開始・5グループ区分で3時間ずつ】でも示したように東日本大地震によって電力供給に大きな影響を受けた東京電力と東北電力では、管轄区内で一定時間内・一定区域内において停電を行う「計画停電(輪番停電)」を実施している。現在は寒さも峠を越え、電力消費も落ち着いていることから計画停電そのものが行われない日々が続いているものの、供給力回復がままならないことには違いなく、【東京電力管轄内の最大電力需要の推移】でも解説しているように、早ければ6月にも再び計画停電の日々が続く可能性がある。
計画節電実施以前から節電をしていた人は56.3%だったが、計画節電実施を気に始めた人が2割近くおり、実施後は73.2%と3/4近くにまで達するようになった。
↑ 3月14日の計画停電開始前から節電に気を使って生活していたか?/計画停電以降節電をしているか(している人の割合)(再録)
それではこれら3/4近くの「節電実行者」の人たちは、具体的にどのような節電をしているのだろうか。もっとも多くの人が手掛けていたのは「照明をこまめに消す」で80.8%に達していた。節電実行者の5人に4人は照明に気遣っている計算になる。
↑ 計画停電以降、具体的な節電方法(複数回答、節電実行者限定)
節電実行者そのものは73.2%だから、それと掛け合わせると「全体の59.1%が照明をこまめに消して節電している」ということになる。
次いで多いのは「暖房をなるべく使用しない」で68.2%、「厚着をする」の54.0%。寒さ対策への配慮が続く。以降も主に照明周りの節電の高回答率が見られるが、実は一番肝心ともいえる「電力を使用する際はピーク時を避ける」が19.7%しかいないのが気になる。
電力消費の仕組みは「貯金しているお金を少しずつ消費していく」ではなく、「一編成の電車を何度も繰り返して使う鉄道」のようなもの。夜中の時間帯に「通勤ラッシュの際に混んで乗り切れないかもしれないから使うのを控えよう」と自粛をしても意味が無い。いわゆる「時差通勤」のような考え方が節電にも求められる。それゆえ、今後はこの項目の回答率上昇を願いたいところ。
節電方法を男女別に見ると、全ての項目で男性より女性の方が積極的に節電をしているのが分かる。
↑ 計画停電以降、具体的な節電方法(複数回答、節電実行者限定)
元々節電実行率も男性より女性の方が高いから、「母体全体に占めるそれぞれの節電実行率」を換算すれば、一層男女の差が開くのはいうまでもない。女性の方が家庭環境に居る時間が長く、節電を行える機会が多いということもあるが、それ以上に女性が節電に敏感に反応していることがうかがえよう。
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