計画停電後節電実行率は3/4に・男性より女性が積極的
2011/04/05 19:30
アイシェアは2011年4月4日、節電に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、計画節電後約3/4の人が節電を心がけていることが分かった。男性より女性、若年層より中堅層の方が節電をしている人の割合は高い。また、計画停電実施地域内にいる人の方が、そうでない人より高い割合で節電をしているのが確認できる(【発表リリース】)。
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今調査は2011年3月29日から30日にかけてアイシェアの無料メール転送サービス「CLUB BBQ」の会員に対して(直接被災地域はのぞく)行われたもので、有効回答数は1697人。男女比は51.3対48.7、年齢階層比は20代3.6%・30代47.0%・40代49.4%。
【東電、1都8県に対し計画停電(輪番停電)を3月14日午前6時20分から開始・5グループ区分で3時間ずつ】でも示したように東日本大地震によって電力供給に大きな影響を受けた東京電力と東北電力では、一定時間内・一定区域内において停電を行う「計画停電(輪番停電)」を実施している。現在は電力消費も落ち着いていることから計画停電そのものが行われない日々が続いているものの、供給力回復がままならないことから【東京電力管轄内の最大電力需要の推移】でも解説しているように、早ければ6月にも再び計画停電の日々が続く可能性がある。
計画節電実施以前から節電をしていた人は56.3%だったが、計画節電実施を気に始めた人が2割近くおり、実施後は73.2%と3/4近くにまで達するようになった。
↑ 3月14日の計画停電開始前から節電に気を使って生活していたか?/計画停電以降節電をしているか(している人の割合)
男女別では女性の方が元々節電実行率は高かったものの、計画停電を気にますます男女の差が開いている感がある。女性の節電への気配りの強さは【震災後の不安要素、最上位は「福島原発」】などでも解説している「東日本大地震に関する調査結果」でも現れており、女性の節電に対する関心度の高さを改めて証明する形となった。また、世代別では若年層の方が(計画停電以降でも)節電度実行率は低い。少々残念な話ではある。
計画停電前後の節電実行率の差異を見ると、男女では女性が大きく反応しているのはもちろんだが、若年層の上昇ぶりが目に留まる。
↑ 節電率アップ度(ポイント)
ただし元々若年層の節電率が低かったことや、40代のアップ度と比べれば誤差の範囲でしか無い、という解釈もできる。特に若年層において、今後の動向に期待したい。
ちなみに自分の住居が計画停電地域に入っているか否かでは、節電実行度は大きく異なる。
↑ 現在住居が計画停電地域に入っているか否か別、計画停電以降節電をしているか否か
該当地域の節電実行率は91.5%なのに対し、該当地域でない場合は67.2%にまで下がる。東京電力・東北電力管轄外(=100%計画停電地域外)での節電はほとんど無意味であることを考えると、「地域外」が「東京・東北電力管轄内での計画停電地域外」「東京・東北電力管轄外」の双方を含むため、一概にこの結果を「現金だ」と評することはできまい。
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