【更新】1年来で地デジ対応テレビを買った女性は半数近く・エコポイントも効果高し
2011/03/30 12:10
クロス・マーケティングは2011年3月23日、女性の家電製品の購入実態に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、過去1年間に地デジ対応テレビを購入した人はほぼ半数に達していることが分かった。購入したきっかけとしては「地デジに対応するため」がトップな一方で、「壊れていないがエコポイント(制度)を使いたかった」が上位に付いているのが特徴的な動きとして確認できる([発表リリース])。
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今調査は2011年2月28日から3月1日にかけて、関東地区(東京・神奈川・千葉・埼玉)在住の18歳以上の女性のうち、2010年2月-2011年2月に所定(下記グラフ参照)の家電製品を買った人に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は3789人。年齢階層比は30歳未満12.0%・30代13.3%・40代20.4%・50代28.1%・60歳以上26.2%。
冷蔵庫などの白物家電をはじめ、デジタル・非デジタルを問わず、世の中には多種多様な家電製品で満ちあふれている。それら家電製品の購入性向について聞いたのが今調査で、今回は特に地デジ対応のテレビにスポットライトを当てることにする。
まずは家電製品全体の購入性向だが、やはり切り替えを間近にひかえていることもあり、地デジ対応のテレビとする回答率が最も高い。47.2%とほぼ半数に達している。
↑ 直近1年間で購入した家電製品(複数回答)(複数回答)
切り替えまであと数か月となり、それ以降は既存のテレビでは放送が観られなくなることもあり、駆け込み購入的なところもあるのだろう。購入したきっかけ・理由を聞いても65.9%とほぼ2/3の人が地デジに対応する(=テレビの視聴が継続できるようにする)ためと答えている。
↑ 地デジ対応テレビを購入したきっかけ・理由(購入者限定、複数回答可)
地デジ対応テレビの購入者が47.2%だから、調査母体全体のうち3割強(0.472×0.659=0.311)の女性が、「この1年の間で、テレビ視聴が続けられるように、地デジ対応テレビを買った」と答えていことになる。それ以前に切り替え購入をした人も多いのだろうが、直近1年の動きとして少々少ないかな、という感も否めない。
一方「既存のテレビは壊れていないが、エコポイントを使いたかった」という人が35.2%。同じように試算すると全体比で16.6%・約1/6の人が「エコポイント絡みで地デジテレビを買った」としている。直接の事由では無く購入動機になるあたり、こちらはかなり高い比率といえる(ちなみにエコポイントで直接テレビを買うことはできない。「エコポイントを使う」とは「エコポイントのシステムを使う」であり、「エコポイントがもらえるのなら、その分割引してもらえるようなもの。せっかくだからこれを機会に」という意味合いと考えてよい)。
「性能がよさげだから買い替え」は飛ばし、第4位の「使っていたものが壊れた」が10.7%という点にも着目したい。家電などの買い替えにおけるメインのターニングポイントとなる「現在使用中のものが壊れたので、新しいものに買い替える」。この理由による買い替えがわずか1割でしかない。「地デジへの切り替え」「エコポイント制度の活用」という二つの特殊イベントが、(地デジ)テレビの1年来の購入47.2%の大きな原動力となったと見てよい。
逆にいえばこれらの事象が無ければ、テレビの買い替え率は随分と低い値に押さえられていただろうことも、容易に想像ができる。
ちなみに上位回答項目を年代別に観ると、主要項目の上位二位「この1年の間で、テレビ視聴が続けられるように、地デジ対応テレビを買った」「既存のテレビは壊れていないが、エコポイントを使いたかった」のいずれもが(ほぼ)歳を経るほど回答率が高いのが確認できる。
↑ 地デジ対応テレビを購入したきっかけ・理由(購入者限定、複数回答可、上位五位、年齢階層別)
「高齢者の方がテレビに対する欲求は強いという傾向が、ここにも表れているといえよう。
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【年齢階層別のテレビ普及率】
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