電話回線とISDNからADSL、そしてFTTHへ・家庭内ネット回線種類の変遷

2011/03/22 07:09

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インターネットマイボイスコムが2011年2月25日に発表した「ブロードバンドの利用に関するアンケート調査」の結果では、「調査母体内では」という限定はあるものの、インターネット回線の変遷や地デジの現状をかいま見ることができる。今回はその中から、「自宅におけるインターネット回線の種類」についてチェックを入れることにする(【発表リリース】)。



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今調査は2011年2月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3167人。男女比は49対51、年齢階層比は10代1%・20代10%・30代29%・40代31%・50歳以上28%。

インターネットの普及に際しては、回線の種類(主に回線速度による)や定額化の普及が大きなカギとなっている。当初は電話回線とモデムによる接続方法がメインだったが、それにISDNが加わり、無線インターネットとADSL、そしてケーブルテレビ(CATV)、さらには光ファイバー(FTTH)が次々に浸透していく。

今件はインターネット経由における調査結果。「インターネットを利用している世帯」が前提となるため、各結果は「全世帯に対する浸透率」ではない。あくまでも「インターネットを使っている世帯において、その世帯で利用している主な回線種類」。さらに調査が毎年行われているわけではなく、調査期間にやや開きが生じている時期もある。それでも非常に興味深い動きをしているのが分かる。

↑ 家庭で利用している主なインターネット回線
↑ 家庭で利用している主なインターネット回線

もっとも古いデータ、2001年当時ではアナログ電話線とISDN回線が競っている状態。またこの当時からCATVがそれなりに浸透しているのが分かる。そして少しずつISDNやアナログ電話線の利用率が減り、ADSLが猛烈な勢いで浸透する。

一方で光ファイバーは2005年あたりから普及率が急上昇。利用可能地域の拡大や価格の廉価が主な原因だが、それと共にADSLの普及率も逓減していく。元々ADSLは光回線普及までのつなぎ的な意味合い「も」あったので、この動きは当然。2005年以降は「家庭のメイン回線としては」ISDNやアナログ電話線はほとんど無く、CATVが1/8程度、光ファイバーとADSLを足して8割前後というバランスは変わらず。そして経年と共に「光ファイバーが増加」「ADSLが減少」を継続している。

この動きは総務省の情報通信白書でも確認できる(【光回線さらに浸透・4割を超える-自宅パソコンのネット接続回線の種類(2010年発表版)】)。

自宅パソコンのインターネット接続回線の種類(世帯/詳細)
自宅パソコンのインターネット接続回線の種類(世帯/詳細)(再録)

ケーブルテレビのサービスが利用できるエリアでは、ライフスタイルによってはいまだにCATVは魅力的な回線種類に違いないし(テレビや電話とのお得な料金パックがある)、光回線が使えないエリアもまだ多数に及ぶため、ADSLが最良のブロードバンド回線なところも多い。それでも「CATV一定」「ADSL低減、光漸増」という図式は今後も継続していくだろう。



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