自家用車の年間平均走行距離

2011/02/15 07:05

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自動車のメーター先に【自動車のガソリン消費総量推移】で国土交通省の【交通関係統計等資料】から、ガソリンや軽油などの消費量推移を眺めてみた。その際に用いた資料「自動車輸送統計調査」の年報には、その他にも多種多様で後々役立ちそうなデータが盛り込まれている。今回はその中から、自家用車として使われている登録自動車(普通自動車)及び軽自動車の1台あたりの年間平均走行距離を算出し、グラフ化を試みることにした。



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取得するデータは国土交通省の【交通関係統計等資料】。ここから「自動車輸送統計調査」の年報を選び、各年の「統括表」から「3-1-2 原単位」(「旅客輸送」項目)を選んで抽出していく。直接の年間走行距離のデータは無いが、複数の値を組み合わせることで算出は可能だ。

まずは実働率をグラフ化する。これは一年のうち何日その自動車を実働させたかの割合。1年365日毎日使っていれば実働率は100%となる。

↑ 実働率推移
↑ 実働率推移

普通・軽共に年と共に減少していることがまず第一の注目点。そして軽は減少率がごくわずかに留まっているのに対し、普通自動車は実働率が確実に減少しているのが確認できる。直近2009年のデータでは実働率は64.70%。三日に一日以上は自動車がお休みの日、ということになる。軽自動車に比べて「お手軽度」が小さいのが原因かもしれない。

続いてデータとして掲載されている「実働1日1車当たりの走行キロ」。これは該当車種が実働した日に、どれだけの距離を走っているかの割合。直上の「お休みの日」は計算に含まれない。

↑ 実働1日1車あたり走行キロ推移
↑ 実働1日1車あたり走行キロ推移

普通自動車はほぼ横ばい、2000年に入ってから少しずつだが減少する気配を見せている。一方で軽自動車はその逆の動き。ほんの少しだが距離が伸びる傾向にある。やはり機動力・柔軟性の違いが出ているのだろう。

これら2つの値があれば、年ベースでの平均走行距離を算出できる。すなわち、実働率に365日をかけることで年間実働日数が導き出せ、そこに実働1日1車当たりの走行キロをかければ、年ベースでの1台あたりの平均走行キロが出てくる次第。

↑ 年あたりの走行キロ推移
↑ 年あたりの走行キロ推移

変化量はわずかではあるが、確実に軽自動車は増加、普通自動車は減少傾向にある。そしてその要因が実働率・1日あたりの走行キロ双方にあるのも確認できる。



走行距離だけにスポットライトを当てれば、1両当たりにおいては普通自動車の減少分を軽自動車が穴埋めしている形になる。しかし燃費は軽自動車の方が良いので、当然消費燃料は減る。さらに先の記事にあるように、自動車の登録数そのものも普通自動車が減り、軽自動車が増えている以上、全体として(少なくとも自家用車に限れば)燃料消費量が減るのも当然の結果といえよう。


※2013.06.29.表記一部変更



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