手元に残す古いケータイ、何に使ってる? 目覚まし、アルバム、カメラ、それよりは…
2011/02/07 07:10
ネットエイジアは2011年2月4日、携帯電話のリサイクルに関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち携帯電話の買い替え経験を持つ人で、リサイクルとして不要端末を提供した経験が無い人は6割強に達していた。その人たちに手元に残してある携帯電話の利用方法を聞いたところ、トップ項目は「特に利用せず」だった。次いで「アラーム・目覚まし」「アルバム」「カメラ」が続いている。何も利用せずに単に本体を残しておくのは、その本体に記録されているデータの保全行為だと思われる(【発表リリース】)。
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今調査は2011年1月3日から19日にかけて、15-39歳の男女1076人に対して携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、男女比は534対542。年齢階層比は10代221人・20代437人・30代418人。
今調査母体のうち現在使っている携帯電話が1台目(はじめて・買い替え経験無し)の102人以外の974人に対し、これまでに不要端末をリサイクルとして回収提供したことがあるかを聞いたところ、提供経験者は38.6%に留まっていた。61.4%は「買い替えの際にリサイクルには出していない」としている。
↑ これまでに不要端末をリサイクルとして回収に提供したことはあるか(買い替え経験者限定)(再録)
それではリサイクルに出さなかった端末は、どのような使い道をしているのか。リサイクルに出さずとも、「ゴミとして捨てる」「人に譲る」「携帯ショップで買い取ってもらう」「オークションで販売する」などの選択肢もありえるが(別項目に回答結果があるが、いずれもごく少数に留まっている)、それらを選んだ人も含めて「買い替え経験があり、リサイクルに出さなかった人」に対して「不要になった旧端末で使っている機能・利用方法」を複数回答で聞いた結果が次のグラフ。
↑ 買い換えなどで不要になった端末で利用している機能・利用方法は(買い替え経験者でリサイクル未体験者)(複数回答)
トップは「特に利用せず」。複数回答だが、この回答を選んだ人が他の項目を選ぶことはあり得ないので、手元に旧端末を残している人の4割近くは(複数台持っていても)「ただ保管しているだけ」ということになる。これは以前別記事で解説したが、本体そのものやその機能の便宜性では無く、その内部に納められているデータを手元に残したいという理由によるもの。手元にデータがあればそれで良く、それ以上の何かを求めているわけではないので、機能を使うことはない、というわけだ。
↑ 不要端末をリサイクルに提供したことがない理由(複数回答)(再録)
次いで多いのが「アラーム・目覚まし機能」。【目覚まし時計はもはや3割足らず・朝の目覚めはケータイと共に】にもあるように、今や目覚まし時計の立ち位置すら奪いつつあることを考えれば、携帯電話を目覚まし代わりとして用いるのは至極当然。普段使う主端末とは別に、目覚まし専用として「これまで長い期間使ってきた、なじみ深い」端末を使うのも納得がいく。
また、男女別で見ると、女性が旧端末をカメラ兼アルバム……というよりは純粋なデジタルカメラとして楽しんでいる様子がうかがえる。確かに昨今の携帯電話はデジタルカメラとしての機能も優れているし、撮影時に人目を気にする必要があまりないのもメリットといえる(デジカメをわざわざ取り出して撮影するのと、携帯電話で撮影するのとでは他人の目の”気になり度”が大きく異なるのは、誰しも経験があるはずだ)。
今後は携帯電話の保有者においても、スマートフォンの保有率が高まることは間違いない。単純な携帯電話と比べて多機能性を有するスマートフォンにおいては、データの保全のみで放置するのがもったいなく、他の機能を色々と使いたくなる場合も多々想像できる。現行利用の機種に同じ機能が搭載されていればやはり「お蔵入り」になるだろうが、少なくとも今現在と比べれば「特に利用せず」の割合は減少するに違いない。
さらにこれまでの携帯電話(スーパーフォン)が「電話回線の契約解除」イコール「インターネット機能の利用不可」だったのに対し、スマートフォンでは「電話回線の契約解除」でも「WiFiを使えればインターネット機能が利用できる」(一部機能が制限される場合が多いが)。一概に「端末の買い替えで旧端末は利用しない」というパターンも、変化を見せるようになるものと思われる。
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