ノンアルコールビールの飲用場面、トップは「自動車運転時」
2011/01/31 07:18
マイボイスコムは2011年1月25日、ノンアルコールビールに関する調査結果を発表した。それによると成人で構成される調査母体のうち、ノンアルコールビールを飲む約1/3程度の人たちにおいては、飲用場面として「自動車運転時」がもっとも多く、3割近くを占めていた。次いで「夕食時」が続いており、「飲みたくても飲めない場面で、飲んでいる雰囲気を味わえる」メリットを活かしているようすが分かる結果となっている(【発表リリース】)。
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今調査は2011年1月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万1816人。男女比は1対1、年齢階層比は20代11%・30代30%・40代31%・50歳以上28%。
「ノンアルコールビール」とは言葉の通り「アルコールの入っていない、しかしビールのような見た目や香り、味わいなどを持つ飲料」。しかし酒税法の関係上1%未満のものは「お酒では無い」と区分されるため、実際にはアルコールを微量に含まれるものも該当してしまう。また、表示上はアルコール成分「0.0%」でも、四捨五入での表示のため、実際には「0.0*%」含有のものもある。そのためアルコールを敬遠する(場面の)人向けにも関わらず、多くの人から敬遠される傾向があった。ところが2009年に「キリンフリー」が【世界初のアルコール0.00%】を達成し、微量のアルコールに対する不安を払しょく。追随他社の商品とも合わせ支持を拡大しつつある。
今調査母体では、その「ノンアルコールビール」を飲んでいる人は1/3近くに達している。
↑ ノンアルコールビールを飲む頻度(再録)
それではその飲用者たちは、どのような場面でノンアルコールビールを飲用しているのだろうか。トップとなる場面は「自動車運転時」だった。29.7%の人が同意を示している。
↑ ノンアルコールの飲用場面は(複数回答、飲用者限定、5%以上回答のみ)
例えば長距離運転をする際に、休憩にパーキングエリアに立ち寄った場合、どんなに疲れていても(代替運転者が居ない限り)運転手の飲酒は厳禁。口にしてしまうと、それ以降の運転は飲酒運転となるからだ。そこでノンアルコールビールを代替品としてたしなむという場面が想定される。
次いで多いのは「夕食時」。こちらは「友人知人と会食する際に、周囲に合わせる形で」「自宅で夕食をとる際に、その後のことを考えると(例えばもう一仕事ある場合)酔えない状況の時に」「自宅で夕食をとる際に、カロリーや休肝日のことを考えるとアルコールを口に出来ない時に」など、多様な状況が想定できる。
この上位2項目の「場面」を読みなおすと、以前別記事で解説した「飲用理由」と見事に合致するのが見て取れる。
↑ ノンアルコールビール飲用理由(複数回答、飲用者限定)(再録)
例えば「運転時に飲む」人は「酔うと困る場面でも気分を味わえる」、「夕食時」は多分に「飲む場に参加できる」(+「休肝日を創るため」も含まれるかもしれない)が該当する。単なる代替品ならわざわざノンアルコールビールで無くとも、ウーロン茶なり【ますますパワーアップ「こどもびいる」のお仲間として「こどもおつまみ」登場】で紹介した「子供向けのフェイク飲料」でも良いはず。しかし「そのものはダメ」だが「それなりの雰囲気を味わいたい」というジレンマの結果としての選択というところだろう。
ちなみに詳細は非公開だが、資料のコメント部分には「男性は運転時」「女性は夕食時、来客時・パーティーが多い」とある。男女それぞれそのような場面で「お酒をたしなみたい、しかし口にするわけにはいかない」ジレンマに頭を悩ませることが多いというのは、それなりに納得が出来る感はある。
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