漫画好きでも「インターネットで漫画を読んだことがある」人は半数程度
2011/01/24 07:16


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今調査はアイシェアが2010年12月22日から2011年1月5日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対してパソコンのインターネット経由で「漫画好き」と回答した人に行われたもので、有効回答数は1205人。男女比は50.6対49.4、年齢階層比は20代25.2%・30代36.5%・40代38.3%。
昨今ではiPadをはじめとしたタブレット機に搭載しているリーダー(購読専用ソフト)や、日本では残念ながらまだ未発売・公式未対応の専用リーダー「キンドル(Kindle)」の普及により、電子書籍の浸透が急激に進みつつある。漫画の世界においても、以前からウェブコミックとして多彩な方式でインターネット上での漫画の展開が行われていたが(例えば【コミックHOLIC】)。また、【とらのあな、ストリーミング形式の電子書籍販売サイトをプレオープン】でも紹介したように、日本国内でも積極的に電子書籍(漫画)販売サイトを展開する企業も登場しているし、【絶版漫画の無料公開場「Jコミ」、「ネギま!」の赤松健先生らが開設へ】のように漫画の新しい「配信の仕組み」を模索する動きも出ている。
それでは「漫画好き」で「インターネットを多用する(=今調査はインターネット経由のもの)」人たちのうち、インターネットでの漫画購読経験を持つのはどのくらいの割合なのだろうか。

↑ インターネットで漫画を読んだことはあるか(漫画好き限定)
世間一般全体からかなり絞り込みをした調査母体にも関わらず、回答率はほぼ半数に留まっている。昨今流行りの電子書籍だけでなく、昔から展開していたウェブコミックも含むことを考えれば、決して多い値とはいえない。
また年齢階層別に見ると、歳を経るに連れて購読率は減退していく傾向にあるのが分かる。年上ほどインターネットそのものを使える人が減る・漫画への興味が薄れていくとは関係ないので(調査母体全体の属性に注意)、ウェブコミック上では好みの作品が見当たらない、と考えた方が妥当だろうか。
今後は「Jコミ」のような新たな発想の仕組みもあわせ、デジタルで漫画を展開していく場面も増え、それにつれて購読者も増加の一途をたどっていくことは想像するに難くない。容易な課金システムも普及すれば、漫画を提供する側も幅広い選択肢を得ることになる。「紙媒体とデジタルのどちらで(最初に)配信すべきか」を迷う漫画家先生の言葉をあちこちで目に留めるに連れ「今は時代が動く時期にあるのだな」ということを、つくづくと実感させてくれるものである。
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