【更新】いざスーパー いやその前に チラシ見る
2010/12/29 06:25


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今調査は2010年10月22日から29日にかけて、全国の20-69歳の既婚女性のうち、食品スーパーマーケットを週1回以上利用している人に対して行われたもの。有効回答数は1万2066人。年齢階層は20代1644人・30代3501人・40代3533人。50代2389人・60代959人。
多種多様な商品が揃い、大抵の買い物はそこで済んでしまうのが、スーパーマーケットのメリット。どのようなものが特売しているのか、期間限定セールを実施しているのか、時間割引はあるのかなど、あらかじめ情報を知った上で足を運ぶと、何かと得をすることも多い。それではスーパーマーケットに行く前に、あらかじめ情報を得ておくことはあるか、あるとすれば何から情報を得るのかについて、複数回答で聞いたのが次のグラフ。なお「いずれも見ない」は「その他」の項目があるので、意味的には「何も見ない」に等しい。

↑ スーパーマーケットに行く前に、あらかじめ情報を得ておくことはあるか(複数回答)
「新聞の折り込みチラシ」が圧倒的に多く、過半数を占めている。新聞そのものの購読率を考えれば、実質的な「新聞を購読する世帯における主婦の折込チラシチェック割合」は極めて高いと考えてよい。特売品や数量限定品、産地直売品など目が留まるところは山ほどあり、それこそ「お宝の山」に見えるかもしれない。
「お宝の山」はスーパーのウェブサイトやメールマガジンにもあるはずだが、対応しているスーパーがまだ少ない事や、閲覧までの手間など、チラシと比べるとまだハードルが高く、利用率も低い状態にあることが分かる。わざわざチラシを見るためだけにパソコンを立ち上げ、何分も待たされるのは、一種の理不尽さを覚えるに違いない(逆にいえばこれを解消しうる、スマートフォンやタブレットパソコン向けの電子チラシは、将来性が期待できるということになる)。
ただしこれを年齢階層別に見ると、見事なまでに世代間のギャップを確認できる。

↑ スーパーマーケットに行く前に、あらかじめ情報を得ておくことはあるか(複数回答)(年齢階層別)
チラシは歳を経るに連れて読む人が急激に増え、スーパーのウェブサイトやメルマガは減っていく。デジタルツールに慣れ親しんでいる若年層が、確実に既存の媒体の代替としてデジタルなメディアを活用しているのが分かる(若年層のチラシ利用率が低いのは、新聞購読率そのものが低いのもの遠因)。
他方、「いずれも見ない」とする意見も若年層ほど多いが、これは単純に若年層が「事前のお買い得情報そのものを気にしない(縛られるのを好まない)」「現場で直観を元に買い物する」「事前情報に縛られるのを好まない」「単に面倒」などいくつかの原因が考えられる。残念ながら公開されたデータからだけでは、それ以上のことは分からない。
やや余談になるが、同調査別項目では「夕食メニューを決める際に」新聞の折り込みチラシを参考にする人は、13.4%しかいないことが分かっている。

↑ 夕食メニューを決める時に参考にすることは(再録)
単にスーパーに行く際にはチラシをに目を通す人は54.6%もいるのに、夕食のメニューを考える場合は13.4%しかスーパーのチラシを見ない。この違いは何だろうか。

スーパーとしてはチラシの中に、何らかの「夕食メニューの提案」を行うのも一つの手。もっともこれはスーパーの現場ではすでに複数の食材を組み合わせた、「鍋セット」「カレーセット」などのセット販売で行われているもの。それがチラシの上であまり行われていないのは、やはり掲載する面積に限りがあるのが要因なのだろう。
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