小学生の新聞購読率は1/4、自分専用の携帯ゲーム機保有率は約半数
2010/12/26 07:27
[電通(4324)]などは2010年12月21日、小学生調査パネルを利用した「小学生のメディア接触調査2010」の実施結果のごく一部を発表した。小学生のライフスタイルをかいま見られる興味深いデータが確認できるが、今回はその中から「新聞の購読率」と「携帯ゲーム機の保有状況」についてスポットライトをあててみることにしよう(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2010年9月5日から10日にかけて関東一都六県の小学生・その小学生の生活時間を把握している母親に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は600人。小学生が入力する場合は、「本人が」「保護者のサポートを受けながら」回答する。男女比は1対1、各学年毎に均等割り当て。
まずは新聞の購読率だが、全体では約1/4。男女の差はほとんど無く、高学年ほど目を通す傾向がある。
↑ 新聞を読んでいるか(小学生対象)
ただしこれには「その世帯で新聞を購入しているか否か」を十分考える必要がある。つまり前提として「小学生のいる世帯で新聞を取っていなければ」小学生自身が新聞を読むことは事実上不可能であることを忘れてはならない(自分のために自分でお金を払って新聞を読む小学生などあまり聞かない)。【新聞やネットなどの情報経費、一世帯では10年間で8000円/月減少】にもあるが、新聞を購読しない世帯が増えている以上、このような結果が出ても当然といえる。
一方で高学年、そして中学受験を予定している小学生ほど新聞購読率が高い。これは受験の設問を考慮しての動きと言える(ただし中学受験予定者は58人しかいないので、参考値でしかない)。
家庭用ゲーム機となると自分専用のものを持つ人も合わせ、保有状況は極めて高くなる。低学年(1、2年生)でも自分専用機保有者は3割に達している。
↑ 携帯型ゲーム機の保有状況
全体では8割近くが使用中。自分専用機保有者は約半数。中学年以上になると急に使用率が高まるのは興味深い。そして男子・高学年に限れば、家族共用のと合わせて実に94.0%に達する。
今件データはインターネット経由ではあるが、母親のサポートによって行われたもので、小学生が独自に入力したものと比べると汎用性は高い。その分子供の「本音」は表れにくくなるが、少なくとも今件の項目では本音云々はさほど気にならない。その観点で考えれば、「小学生の新聞購読率は4人に1人」「小学生の携帯型ゲーム機の使用率は8割近く・自分自身のゲーム機保有率は約5割」という結果は、十分資料性が高いものと見なしてよい。いずれも「メディア」に関わる数字なだけに、非常に気になるデータと言えよう。
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