たばこ値上げしてもこれまで通りに吸い続けている人は何割?

2010/12/09 12:00

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禁煙ジョンソン・エンド・ジョンソンは2010年12月8日、同年10月に実施されたたばこ税の増税とそれに伴うたばこの値上げが、喫煙者に与えた影響に関する調査結果を発表した。それによると調査母体で値上げ時に「禁煙」をしなかった人において、何らかの値上げ対策をした人はおよそ3/4に達していることが分かった。具体的には買い溜めがもっとも多く、次いで吸う本数を減らす行為が続いている。たばこの値上げは禁煙までに至らない喫煙者に対しても、少なからぬ影響を与えていたことが確認できる。



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今調査は2010年8月時点で喫煙者だった人316人に対しインターネット経由で同年11月17日・18日に行われたもの。年齢階層や男女比は非公開。

先に【理想3割・現実1割強…たばこ値上げに伴う禁煙、その願望と現実】で示したように、調査母体ではたばこ値上げ後に実際に禁煙をし始めた人は4割足らずでしか無かった。禁煙をし始めてすらいない喫煙者は63.9%に登っている。

↑ 2010年10月のたばこ増税・値上げに伴う禁煙への挑戦に関する願望と現実
↑ 2010年10月のたばこ増税・値上げに伴う禁煙への挑戦に関する願望と現実(再録)

それでは「禁煙をしなかった」人たちはこれまで通り喫煙を続けたのだろうか。値上げを機会に何かをしたかについて聞いたところ、これまで通りのペースで喫煙を続けている人は23.8%でしか無かった。残りの76.2%は値上げをきっかけに、何らかのアクションを起こした計算になる。

↑ たばこ税増税を機に何か対策をとったか(複数回答)(たばこ増税の際に禁煙しなかった人)
↑ たばこ税増税を機に何か対策をとったか(複数回答)(たばこ増税の際に禁煙しなかった人)

もっとも多い回答は「値上げ前の買い溜め」。これは値上げ前後におけるたばこの販売本数やコンビニの営業成績にも顕著に表れている。次いで多い意見は「吸う本数を減らした」。逆算すると「たばこ値上げをきっかけに、禁煙はしなかったが、何か具体的な対策を打った人の過半数が、買い溜めや吸う本数を減らしている」ということになる。

他のアクションとしては「他の出費の削減分をたばこの値上げ分に充当」「銘柄の買い替え」「もらいたばこの促進」などがあるが、いずれも誤差の範囲。やはり「買い溜め」「本数減らし」の2行為がメインといえる。



先の「禁煙したか否か」の記事で触れたが、現在禁煙を継続している人が、このままずっと禁煙を続けられる保証は無い。同様に現在吸う本数を減らしている人が、そのまま以前より少ない本数を維持できるかどうかは確かではない。さらに買い溜めしていた人は、いずれその在庫が底を尽きることになる。

値上げから半年、一年経過した後に、これらの数字にどのような変化が生じるのか。減数や禁煙はどのくらいの人が継続出来ているのか。たばこの販売数とも密接にかかわってくるだけに、非常に気になる話ではある。



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