カタログ通販利用者全体の5割強・購入品トップは「衣類」

2010/12/08 12:00

マイボイスコムは2010年11月25日、通信販売に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち通販を利用した人の9割5分、母体全体では8割強がこの1年にインターネット通販を利用していることが分かった。一方でカタログ通販もそれぞれ6割・5割強が利用している。カタログ通販では「衣類」が良く買われており、インターネット通販以外の通販サービスでは「ニッセン」「千趣会」「セシール」などが利用会社の上位に挙げられているのが分かる(【発表リリース】)。




今調査は2010年11月1日から5日らかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万1868人。男女比は45対55、年齢階層比は10代2％・20代11％・30代32％・40代33％・50歳以上22％。

自分の行動範囲内にあるお店では調達しにくいもの、限定モノ、さらには買い物に行くのが面倒な場合やまとめ買いをしたいが持ち帰りが面倒な場合など、多種多様な場合に通信販売(通販)は役に立つ。今調査母体では86.9％の人が1年以内に通販を利用したと回答した。その通販利用者たちに、どのような通販会社を使ったのか、経路別で聞いた結果が次のグラフ。ネット通販がもっとも多く、利用者内では95.1％、通販1年以内非利用者も含めた母体全体では82.6％の人が利用経験を持っていた。


↑ この１年でどんな通販会社を使ったか(通販を１年以内に利用した人限定)(複数回答)
何度か記事のテーマに登る「携帯電話経由のネット通販」は9.7％。全体比でも8.4％。元々パソコン経由の調査ということもあるが、まだ少なめな感は否めない。一方カタログによる通販利用経験者は過半数に達しており、今でも意外に多くの人によって利用されているのが分かる。

それではカタログ通販で、どのような商品が買い求められているのか。カタログ通販利用者に複数回答で聞いたところ、「衣類」がずば抜けて多く53.7％に達する結果となった。


↑ カタログ通販ではどのような商品を買ったか(複数回答)(カタログ通販利用者限定)(10％超のみ抽出)
インターネット通販でも上位に登るアイテムらがずらりと並んでいるが、「衣類」「化粧品、美容関連」「下着」など、女性向けアイテムの順位がやや上位傾向にあるのが分かる。元資料では解説部分に「女性に限れば序列は『衣類』『化粧品、美容関連』『下着』の順」とあり、女性の影響が色濃くにじみ出た結果であることが分かる。

最初のグラフにもあるように、ネット通販以外ではカタログ通販が通販の利用経路としてはメインとなる。アマゾンや楽天市場のようなネット通販以外の通販・サービスの利用経験を尋ねると、スーパーなどで無料配布されており良く目に留まるカタログの配布元が上位を占めているのが分かる。


↑ 通販会社の商品・サービスについてここ１年で個人で利用したことがあるもの(複数回答、アマゾンなどのネットショップは除く、複数回答、上位10位のみ)
上位三社はいずれもカタログ通販会社だが、その他に上位陣には化粧品・健康食品の会社も多く名を連ねている。また、こちらも解説部分で言及されていることなのだが、この二系統の会社の利用率は男性よりも女性の方が高く、10ポイント以上上回る値となっているとのこと。インターネット通販同様に、カタログ通販でも女性の方が積極的に活用しているのが分かる。

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検索機能や比較機能、利用者の感想の確認など、インターネット通販はこれまでの通販スタイルでは不可能なサービスを提供することが可能。しかし「インターネット通販で買えない商品も調達できる場合がある」「ぱっと見の一覧」「利用ハードルが極めて低い」「ネット経由の決済・個人情報の提供に不安を覚える人でも使いこなせる」など、カタログ通販ならではのメリットも数多い。

インターネット通販で購入できる人・モノは次第にそちらに利用ペースを移動していくだろうが、それでもなお、カタログ通販は生き残るに違いない。そしてネット通販が主流となりつつある今、そのような環境下でも手に取って使ってもらえるように、ニーズを見極めながら進化を遂げていくのだろう。

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