「休暇取得の分散化」反対は過半数、賛成は3割足らず
2010/12/03 06:47


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今調査は2010年10月21日から31日にかけて調査員による個別面接聴取方式によって20歳以上の男女に対して行われたもので、有効回答数は1953人(回収率65.1%)。
休暇取得の分散化構想は、全国を5ブロックに分割した上で、春と秋の年2回に渡り、土日を含めた5連休をブロックごとにずらして取得するというもの。政府・観光庁では2012年度以降の分散化実施を目指し、特に観光庁主導の形で話が進められている。
今調査では「休暇取得の分散化構想」そのものの認知度は79.8%、そのうち35.1%は内容まで知っていた・41.6%は取り組みのみを知っており内容は知らなかったとしている。そして構想そのものの是非については、賛成派が28.1%・反対派が56.1%となり、ほぼダブルスコアの形で反対派が賛成派を上回る結果となっている。

↑ 休暇取得の分散化の賛否
賛成意見が3割にも満たないのはもちろんのこと、「賛成派」内での強い意志での賛成が4割強でしかないのに対し、「反対派」内での強い意志での反対が5割強であること、さらに仮に「分からない」の全員が「賛成派」に回ったとしても「反対派」を上回ることができないことなどを考えると、今調査として「休暇取得の分散化構想」については先の「休暇分散 2/3は「効果無し」」における調査結果同様に、日本国民全体の大意としては「反対」であると見なしてよいものと考えられる。

「休暇取得の分散化構想」は正式な政策としては言葉通り「降ってわいた」感は否めない。さらに今回の調査内容項目以外にも、一部見識者からは社会文化的にも大きなマイナスをもたらし得るとの警告も発せられている。日本の社会構造を大きく変え得る政策を十分な啓蒙・説明期間も無いまま、なぜ性急に為そうとしているのか。理解に苦しむ人は少なくあるまい。今回の結果をもって関係各省庁は、構想そのものの是非も合わせ十分に再考慮をする必要があるといえよう。
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