46.1%は「既存メディアへの信用はこの5年間で減った」…ブロガーの新聞やブログ、ツイッターやFacebookなどへの思い
2010/11/27 07:07
ブログを中心にデータを収集し分析をしたり、ブログを検索対象とする検索エンジンサービスを提供するTechnoratiは2010年11月3日から、最新のブログ事情を分析・統計した結果を発表するカンファレンス「State of the Blogosphere」の今年版の資料を公開した(State of the Blogosphere 2010)。ブログの現状を垣間見れる、貴重なデータが豊富に盛り込まれているのだが、今回はその中から「ブログ運営者の立場としての、周辺メディアに対する考え方」について見ていくことにする。
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「State of the Blogosphere 2010」では市場調査会社Penn Schoen and Berland Associatesによって7205人のブロガー(ブログを書き込み、運営する人)を対象に2009年9月21日から10月8日にかけてインターネット経由で行われたもの。そのうち64.1%は自分の趣味などを目的にブログを行っている「自己満足派(Hobbyists)」。13.5%は自分の専門知識を披露して本職のサポートや宣伝に活用したり収入の一部を賄う「副業派(Part Timer)」。1.0%は社内などで業務としてブログを展開する「業務派(Corporate)」。そして最後の21.3%は「プロのブロガー(Self Employed)」。
回答者となるブロガーは当然ブログを運営しているわけだが、他にもテレビを見たり新聞を読んだり、Facebookやツイッターなどの他ソーシャルメディアに携わっている可能性がある。それらを踏まえた上で、周辺メディアに対する想いと予想、心境などについて項目をいくつか用意し、それに同意できるか否かを答えてもらったのが次のグラフ。もっとも回答率が高かったのは「この5年間で既存メディアに対する信用は減った」で46.1%。
↑ ブログを含むソーシャルメディアと既存メディアとの関係について
元資料では「ブロガー達は既存メディアを完全に排除したわけではなく、今もなお有効なメディアとして活用している。しかしながらかつて確固たる立ち位置にあった信用性は損なわれ、今後さらに足元がぐらつくであろうと予想している」とある。第二位の「5年後には今以上に多くの人が、テレビや新聞などの既存メディアより、ブログからニュースやエンタメ情報などを取得するようになる」と考える人や、第三位の「紙媒体の新聞は今後10年間の間に衰亡してしまうだろう」という意見に4割近い人が賛同していること、一方でブログ自身について「ブロガーはもっと情報ソースの信頼性に気を付けるべきである」とする意見も3割強に達しているあたり、完全代替ではないものの、少しずつブログなどのソーシャルメディアとテレビや新聞などの既存メディアの立ち位置に変化が生じていることを認識していることがうかがえる。
一方で個別のメディアで見ると、「ブロガーにとってツイッターよりFacebookの方が情報源としては有益」など、興味深い動向も見て取れる。
今件はあくまでもブロガーを調査母体としているため、多分なりとも自分びいきの感はぬぐえない。しかし「紙媒体の新聞は10年持たない」「既存メディアへの信用は減少」「ブロガーは情報ソースの信頼性にもっと配慮を払うべき」あたりは、ブロガーでなくとも同意する人が多いのではないだろうか。
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