大学生の就職先選定ポイント、トップは「安定性」

2010/11/21 12:10

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安定性明治安田生活福祉研究所は2010年11月8日、大学生を対象にした、大学生活や就労、結婚・出産、社会に対する意識などのアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体においては、就職先選定の際にもっとも重視するポイントは「安定性」であることが分かった。第二位以降は男女によって差があり、男性は「将来性」「収入」が続いているが、女性は「仕事のおもしろさ」が第二位に入っている(【発表リリース】)。



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今調査は2010年6月16日から18日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は4120人。男女比は1対1、学生回答比は1年・2年・3年・4年で均等割り当て。

【「新卒でなくとも新卒扱いで応募可能」な企業の動向】でも触れたが、ただでさえ景気の状態が思わしくないのに加え、新卒の就職活動戦線が少々奇妙なことになりそうな昨今、大学生の就職活動は大変な状態にあるのは事実。それら大学生の就職活動において、就職先を決める際に重視するポイントを聞いた結果が次のグラフ。男女ともトップには「安定性」がついており、「就職を果たしても、その会社そのものが傾いたのでは意味が無い」とする大学生側の主張が色濃くにじみ出ているのが分かる。また【中小企業を受けない理由は「安定性」「知名度」「福利厚生」】でも触れた、中小企業を受けない事由についても納得がいく。

↑ 就職先選定の際に重視するポイント(3つまで、企業・官公庁に就職、教職志望の1-4年生対象)
↑ 就職先選定の際に重視するポイント(3つまで、企業・官公庁に就職、教職志望の1-4年生対象)

興味深いのは第二位以降の男女別推移で、男性が「将来性」「収入」など経済面的な項目で女性より高い回答率を見せているのに対し、女性は「仕事のおもしろさ」「職場の雰囲気」「福利厚生制度」「通勤の便利さ」など職場内での作業環境を重視する傾向を見せていること。仕事に対する考え方そのものの違いが、重視するポイントにもあらわれているといえる。

ややうがった見方ではあるが、男性が「将来一家を支えるためには、収入をしっかりと確保することが欠かせない」という想いが根底にあるのに対し、女性は「仕事そのものの充実感を満たした就労時間を過ごしたい。最終的には結婚退社の可能性が高いのだから」とする考えが選定ポイントに現れていると考えれば、男女の違いも納得できるものがある。

いずれにせよ、最終的に就労するのは自分自身。重視するポイントすべてを満たす企業など滅多にないが、納得がいくまで選んでほしいものだ。



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