【更新】たばこの箱に健康被害を想像させる絵や写真の掲載、アメリカで義務化へ
2010/11/12 07:13
アメリカ保険社会福祉省・食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)は2010年11月10日、たばこのパッケージ・広告双方において、これまでよりも大きく見やすく、そして健康に影響を与えることを示すよう義務付ける規制案を発表した。規制案では具体的なサンプルとして警告文9本・喫煙による健康被害を示すカラー画像36種類を提示している([参照:CNN]、[FDA:Proposed Cigarette Product Warning Labels])。
スポンサードリンク
↑ ラベルの一例
今回の規制については今年11月12日から2011年1月11日までにパブリックコメントの受付が行われ、2011年6月22日までに制定、15か月後の2012年9月22日までに施行される。
サンプルとして提示された警告文は次の通り。
・タバコの煙は、あなたの子供たちを傷つけてしまいます。
・タバコは、致命的な肺疾患を引き起こします。
・タバコは、ガンを引き起こします。
・タバコは、脳卒中と心臓病を引き起こします。
・妊娠中の喫煙は、あなたの赤ちゃんを傷つけてしまいます。
・喫煙は、自らの命を絶つ行為となり得ます。
・タバコの煙は、非喫煙者に対しても致命的な肺疾患を引き起こします。
・喫煙をやめることは健康に関する多大なリスクを大いに減少させます。
これらの警告文や画像はタバコのパッケージの前面・側面に配され、少なくとも50%の面積を占めている必要がある。また、たばこの広告においても、少なくとも20%の面積を使ってこれらの警告文・画像を用いることを命じている。面積が12スクウェアインチ(77.4平方センチメートル)以下の場合は代替案として9つの警告文のサンプルが用意されている。
今回提示されたサンプルはどれも痛々しく、喫煙者の喫煙意欲を著しく損なうものばかり。その点では非常に効果的といえる。一方、健康被害を理由に喫煙を規制する動きは世界的、特に先進諸国において著しいものがあり、日本でも【女性は微増 喫煙率23.9%】などで解説しているように、喫煙率は減少する傾向にある。また先日行われたたばこ(税)の値上げが、「喫煙率減少による健康増進への間接的なアプローチ」を一因としていたことは記憶に新しい。今回のアメリカにおける決定が、今後日本のたばこ関連の施策にどのような影響を及ぼすのか、気になるところだ。
スポンサードリンク