【更新】「”2ちゃんねる”とそのまとめサイト」対「mixiなどのSNS」、利用率が高いのは?
2010/11/10 12:00
アイシェアは2010年11月9日、ネットスラング(インターネット界隈で独自に発生・生み出され、広まった独自の言葉、社会文化)に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、スレッド型掲示板コミュニティ「2ちゃんねる」やそこでの書き込みをまとめた「2ちゃんねるのまとめサイト」を頻繁に見ている人は約1/4に達していることが分かった。たまに見ている人も合わせれば7割強の人が該当する。一方、mixiをはじめとしたSNS(狭義のソーシャルメディア)を利用している人は「頻繁」ではほ同じく1/4程度だったが、たまに見ている人を合わせると6割強の人が該当した。両者間では前者の方が、「たまに見ている」人の割合が1-2割ほど多い傾向が見受けられる([発表リリース])。
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今調査はアイシェアが2010年10月19日から10月22日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対してパソコンのインターネット経由で行ったもので、有効回答数は665人。男女比は男性54.0%・女性46.0%。年齢階層比は20代26.9%・30代35.0%、40代38.0%。
日本国内におけるインターネット上のコミュニティの社会文化形成、歴史を語る上で欠かせないのが、今回取り上げられた「2ちゃんねる」と「mixi」。前者は大量のスレッド型掲示板から構成されているもので、1999年に発足。元々その傾向・文化はあったものの、「インターネット上の掲示板の書き込みは匿名によるものがメイン」という通念を決定づける大きな要因となった。一方mixiは2004年に発足。つい最近まではクローズド・招待制のコミュニティで、実名による利用が原則(とはいえその原則は極めて緩やかなもの)であり、必然的にプライベートな内容を書きこんでしまう事例も多々見受けられている(もちろん不特定多数の人に閲覧され得る場での個人情報露出はお勧めできない)。
インターネット経由の調査であるため、「社会全体」と比較すればやや利用側に有利な数字が出ている可能性はあるものの、「2ちゃんねる」「2ちゃんねるのまとめサイト」、そして「mixiなどのSNS」の利用率、言い換えれば普及率を示したのが次のグラフ。
↑ 「2ちゃんねる」や「2ちゃんねるのまとめサイト」などを見ることはありますか
↑ mixiなどのSNSを利用することはありますか
「インターネット上のコミュニティ」というきわめて広義なくくりでは両者とも同じため、ぱっと見の形・傾向としてはほぼ同じに見える。特徴などを箇条書きにすると次の通り。
・年齢を経るにつれて利用率は低下する
・「頻繁にある」の度合いは両者でさほど変わりがない。しかし「たまにある」の割合は2ちゃんねるの方がSNSと比べて1-2割ほど多い傾向がある
・つまりSNSの方が「利用者における活性度」は高い
今後Facebookやツイッターなどの外来系ソーシャルメディアが浸透すると共に、これら既存の国内産のインターネットコミュニティ(広義ではこれらもまたソーシャルメディアだが)の利用性向、利用者一人ひとりの中での立ち位置も変化していく。その過程で、インターネットコミュニティ、ソーシャルメディアにおける「暗黙の了解」も少しずつ変化を見せていくに違いない。
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