給料日前、お財布がダイエット状態に。節約のターゲットになるのは……?
2010/11/09 06:45
アイシェアは2010年11月8日、生活費の節約に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、給料日前などで一時的に生活費が厳しい時に、「外食費」がもっとも節約の対象に当てられる傾向があることが分かった。「食料・飲料費」が続いており、「衣食住」では「食」が節約の筆頭に挙げられることが分かる。また、男女別・年齢階層別ではいくつかの項目で特異な傾向も確認できる結果が出ている(【発表リリース】)。
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今調査はアイシェアが2010年10月19日から10月22日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対してパソコンのインターネット経由で行ったもので、有効回答数は665人。男女比は男性54.0%・女性46.0%。年齢階層比は20代26.9%・30代35.0%、40代38.0%。
可処分所得の減少などで節約志向が日常茶飯事的なものとなり、これが外食・小売をはじめとする、各種対面販売を行う産業にも深刻な影響を与える昨今。このような中長期的な傾向とは別に、身近な、ショートスパンでの個人的・家計レベルでの「財政危機」に陥る場合もある。その際に節約対象となるのは、中長期的な節約対象項目と同じになるのだろか。
今調査母体においては、やはりトップについたのは「外食費」。次いで「食料・飲料費」と、「目に見える部分」「毎日少額ずつだが確実に消費している部分」での節約を心がけるようすが確認できる。
↑ 給料日前などで一時的に「生活が苦しい」と感じた時、真っ先に節約する生活費は
「交通費」「医療費」など定額的な要素が大きく、なかなか削れない項目はほとんど回答者が無く、娯楽的要素が大きいものほど回答率が高い傾向が見えてくる。
これを男女別に見ると、興味深い傾向が確認できる。
↑ 給料日前などで一時的に「生活が苦しい」と感じた時、真っ先に節約する生活費は(男女別)
男女で大きな差異が見られる項目が3つ。すなわち「女性は男性よりも食料・飲料費を大きく削る」「男性は女性よりも交際費を大きく削る」、そして「生活費の節約そのものをしないのは男性の方が多い」である。女性の方が粗食に耐えられるということか、あるいは節約に長けた自炊に自信があるからなのか。
年齢階層別でもいくつかの傾向が見られる。
↑ 給料日前などで一時的に「生活が苦しい」と感じた時、真っ先に節約する生活費は(年齢階層別)
他の項目は世代による明らかな変移は確認できないが、「外食」は歳を経るにつれで確実に増加する傾向を見せている。20代が3割足らず、40代は5割近くと20ポイント近い差が出ている。若年層ほど料理をする時間が無い、あるいは単身者が多く外食に頼らざるを得ない環境下にあるのが主要因と思われる。
また、生活費の節約そのものをしない人は若年層ほど多い。「こらえ性が無い」と言われればそれまでだが、逆に考えれば「ただでさえギリギリまで切りつめているのだから、これ以上は無理。貯蓄を止めるか切り崩すしかない」という状況にあると考えた方が、リアリティはある。
男女・世代別に多少の違いはあれど、短期的な「お金のピンチ」でも、娯楽性の高いモノ、特に外食へのしわ寄せは相変わらず高い傾向にある。今調査結果を見る限りでは、外食産業の苦労はまだまだ続きそうだ。
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