【更新】99.0%が「次回もネット回答で」…国勢調査のインターネット回答アンケート調査結果まとまる
2010/11/04 12:00
総務省統計局は2010年11月2日、先日終了した平成22年国勢調査において、東京都全域をモデル地域として実施したインターネット回答方式の、入力者によるアンケート調査結果を発表した。それによると回答者の99.0%が、「次回もインターネット回答を利用したい」と答えていることが分かった([発表リリース])。
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今回のインターネット回答形式による国勢調査への回答受付数は52万9154件。これは東京都の世帯総数に比して8.4%に相当する。今調査形式は当初同年10月7日までの期限予定だったが、後に締め切りを10月11日にまで伸ばしている。
回答の平均所要時間は14分44秒・中央値は12分19秒。その他主なデータについて、発表資料から引用、あるいは公開データをグラフ化したものが次の図となる。
↑ 回答受付件数の推移(日別)
↑ 時間帯別にみた回答受付件数の推移(一日当たり平均)
↑ 国勢調査・インターネット回答方式による回答終了後のアンケート結果
↑ 国勢調査・インターネット回答方式による回答終了後のアンケート結果(属性別「回答入力の操作は分かりやすかったですか」)
全般としては総じて評判は良く、コールセンターにおける対応への感想もかなり良い領域にある。また、元々インターネット回答形式をする・しないは個人の選択に任されていたこともあり、インターネット回答形式に好意的な人が利用したのも一因だが、「次回も利用したいか」との設問には99.0%が「利用したい」と答えている。
興味深い傾向も2つほど確認できる。まず時間別受付件数だが、夜間の時間帯に増加するのは携帯電話のメールをはじめとしたデジタル系ツールの利用性向と変わらないので問題はないとして、昼間において12時のお昼時では無く午前11時に一つの山場が出来ていること。これは「日別推移」を見れば分かるように、回答者の多数が土日に回答したからに他ならない。朝遅めに起床し、昼食を取る前のちょっとした「すきまの時間」に回答してしまおうと考えた人が多数いると推定される(余談だが、「日別推移」では締め切り間際になるにつれて回答数も増えており、「切羽詰まってきて初めて腰をあげる人」が多いことがうかがい知れる)。
もう一つは年齢階層別の「操作が分かりやすかったか否か」の回答。通常このような状況下では「若年層ほど肯定的意見、高齢者ほど否定的意見」が出るものだが、見事に逆転現象が生じている。原因は不明だが、今後政府・公的機関でインターネット経由で同様の調査を行う場合に、参考になりうる事例に違いない。統計局サイドにおいては詳細データを元に、十分な精査と原因の究明(、可能ならばその結果の公開)をしてほしいものである。
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