コンビニATMで使いたい機能、お金の出し入れに続くのは「これが出来ると便利だね」なもの
2010/11/04 19:30
マイボイスコムは2010年10月25日、コンビニATMの利用に関する調査結果を発表した。それによると「今後も利用したい」「今後取り扱ってほしい」コンビニATMのサービスとしてもっとも多くの人が回答した項目は「預金の引き出し」だった。ついで「預金の預け入れ」「通帳記入」が続いている。上位では唯一「通帳記入」が現行のATMでは利用できず、導入してほしいサービスとして挙がっている(【発表リリース】)。
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今調査は2010年10月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万1958人。男女比は47対53で、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代31%・40代31%・50歳以上24%。
【24時間営業コンビニのニーズはどこに!?】などの調査結果にもあるように、コンビニにとってATMは今や欠かせない存在となりつつある。コンビニ内での買物のためにだけでなく、単に手持ち現金が心もとないからと(コンビニでの買物はせずに)ATMだけを直接利用する場面も少なくない。周囲に銀行の支店がない時、銀行との(オンラインバンキングでは無く)リアルな接点として非常にありがたい存在だ。
その「コンビニATM」に対し、今後も利用したい、あるいは現在付随していない機能だが将来取り扱ってほしいサービスを複数回答で聞いた結果が次のグラフ。お金の出し入れが一番既存ニーズでは高く、次いで今後の要望機能としての「通帳記入」がついている。この3項目が3割超えで上位陣。
↑ 利用したい・取り扱ってほしいと思うコンビニATMのサービスは(複数回答)
各銀行支店のATMで通帳記入が出来るのは、その銀行の通帳のみを取り扱っているから。コンビニの場合は複数行の取扱いが前提なので、個々の銀行の形式にあったシステムが求められるため、現状では「通帳記入」は不可能。将来通帳の形式が統一されればコンビニATMでも通帳記入が可能となるかもしれないが、現在ではその動きはまったく無い。オンラインバンキングをしていない人で、入出金履歴をみたい場合は通帳記入が欠かせないが、それをコンビニATMに求めるのは現状では難しい。
4位以降を見ると、「銀行支店のATMなら出来ること」「コンビニ備えつけの多機能端末なら可能なこと」がそれなりに目立つものの、回答率はさほど高くない。「あるといいな」ではなく「あったらいいんだけど……」程度のニーズでしかないということだろう。例えば「外貨両替」は確かにコンビニATMで出来るようになれば面白いが、1平方センチでも面積を無駄にしたくないコンビニの中で、外貨まで収められるATMを設置するのは無理がある。
これを昨年調査結果と比べたのが次のグラフ。トップ2の「預金の出し入れ」への利用度が上昇しているのが分かる。
↑ 利用したい・取り扱ってほしいと思うコンビニATMのサービスは(複数回答)(昨年との比較、上位10位まで)
数字の動向を見ると「コンビニATMでは紙幣レベルでのお金のやりとりが出来ればそれで十分かな」という感はある。ATMが使えるのだからコンビニ自身は開店しているわけだし、紙幣だけでも買物は可能だからだ。唯一「現金振込・振替」が、ほとんどのATMでは出来ない仕様だが、これは色々な事情があり、導入は難しい。
最近では【セブンイレブンのマルチコピー機で「toto」購入可能に】の話に代表されるように、ATMの横に設置してあることが多いマルチ情報端末機の機能が充実し、色々なことができるようになった。コンビニは単なる商品購入の場だけでなく、お金や情報のやり取りの場としても成長を続けている。限られた面積の中で、どこまで地域社会に便宜性を提供してくれる存在となるのか。今後もその成長ぶりが楽しみでならない。
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