一緒に撮った写真の友達によるアップロード、主婦の4割は「抵抗感無し」
2010/11/02 07:08
MMD研究所は2010年10月26日、インターネットへの写真公開に関する主婦の実態調査の一部を公表した。それによると調査母体においては、自分と子供・友人とで撮った写真をブログやSNSなどのソーシャルメディアにアップロードした経験がある主婦は7割に登っていることが分かった。また、自分の友人や知人が、自分と一緒に撮った写真などをソーシャルメディアにアップロードすることについては、4割近い主婦が抵抗感を覚えないという結果が出ている(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は2010年10月6日から18日にかけて、10代-40代以上の主婦に対して携帯電話を利用したインターネット経由で行われたもので、有効回答数は644人。年齢階層比は非公開。
日本ではブログは日記のような感覚のものとして浸透したこともあり、インターネット上への情報の掲載は「世界中の人たちに公開したことを意味する」事実を認識していない人が少なくない。【ネットでの書き込みや情報公開で気をつけていること、トップは…】にもあるように不用意に個人情報を露出することへの注意はそれなりに払われているようにも見えるが、画像の公開に対する認識はどうだろうかというのが今回のテーマ。
写真を取る際に使うツールとしては、今件が携帯電話による調査ということもあり、携帯電話搭載のカメラとの回答がトップについている。しかし携帯電話の普及率、その携帯電話におけるデジタルカメラ機能の利用性向などを考慮すれば、仮にパソコン経由・調査票による調査でも同様の結果が出たことは容易に想像ができる。
↑ 写真を撮る際に使うカメラ
デジタルカメラが第二位で87.7%。デジタル系のツールが大半を占め、紙焼き写真のカメラは1割未満でしか無い。調査母体云々は別にしても、カメラの主体がデジタルに移ったことを改めて認識させるデータといえる。
デジタル化で気軽に撮れるようになった写真だが、デジタルデータ化されることで、処理やネット上への掲載もお気軽なものに。当然プライバシーの問題が表面化する。現在も行っているか否かは別として、友達や子供と一緒に撮影した写真を、ブログなどのソーシャルメディアにアップロードした経験がある人は7割に登っている。
↑ 子供や友達と撮った写真をソーシャルメディアにアップロードしたことがあるか
それでは自分自身では無く、他人が自分の写真をアップロードしてしまった場合はどうだろうか。具体的には友達・知人が自分と撮った写真をブログなどへ掲載してしまうことに抵抗感を覚えるか。4割近い人が「抵抗感は無い」と答えている。
↑ 友人や知人が、自分と一緒に撮った写真やプリクラなどをソーシャルメディアにアップロードすることに抵抗感はあるか
元々自分自身でも写真を掲載しているのなら話は別だが、そうでない人にとっては「何で勝手にアップしちゃうの?」という想いが強いはず。ましてや個人情報が判明してしまうもの、撮影時に妙なポーズを取っていたり、変な顔で映ってしまっている、スッピンだったなど、「出来れば他人には見せたくない状況」の写真ならなおさら。そのようなリスクについても、あまり危機感を覚えない人はそれなりに存在しているようだ。
繰り返しになるが、インターネットへの情報の掲載は、世界全体へのお披露目を意味する。すべてのブログを世界中の人が必ず閲覧するわけではないが、写真のアップロードは街中に設置されているフリーペーパーの棚に、その写真を挟みこむような状況であると認識しておいた方が良い。ほとんどの人は目も留めないが、任意の人が気が付き手を伸ばし、持ちかえられる可能性はゼロでは無いということだ。
スポンサードリンク