親が子供に歌って聴かせ一緒に楽しむ歌、トップは「ぞうさん」
2010/10/28 06:23
絵本の読み聞かせをテーマにした保護者向けコミュニティサイト【ミーテ】は2010年10月26日、親子で楽しむ歌や童謡の効果に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、親子で歌って楽しむ歌のトップには「ぞうさん」がついた。第二位以降には「チューリップ」「ゆりかごのうた」など、いわゆる童謡が上位についている(【発表リリース】)。
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↑ 親子で楽しむ歌トップ10(得票数、複数回答)
トップは「ぞうさん」。動物をテーマとしたものであるのと同時に、母親と子供の愛情を示した曲でもある。母親が子供に歌い聞かせ、子供もそれに習って口ずさむ。ゆっくりとした曲調で難しい言い回しもなく、歌詞そのものも短く、歌を介してお互いの気持ちを改めて確認できる曲だからこそ、母親は好んで歌うのだろうし、子供も喜ぶのに違いない。
リリースでも指摘されているが、上位陣の曲は「童謡」「動物か遊びをテーマ」にしたものが多い。さらに加えるとすれば直前で触れたように「激しいところがない、ゆっくりとした曲調」「繰り返しの表現が多い(「ぞうさん」なら「♪ぞうさん、ぞうさん」の部分)」「曲そのものが短めで使われている言葉も簡単なもの」などの共通項目が多いのが分かる。これらの特徴が、保護者と幼い子供との間で歌われる曲に適する条件なのだろう。
さらに付け加えるとすれば、上位陣を占める「童謡」には(これもやはりリリースで説明されているが)各地域の人たちの生活様式・共通体験の蓄積が反映されている。「ぞうさん」はともかくとして、「大きな栗の木の下で」「ちょうちょ」、10位より下ではあるが「いとまきのうた」「大きな古時計」「夕やけこやけ」など、歌を介して共通意識や連帯感が育まれていく。
少し前、平井堅氏がカバーすることで多くの人に再認識されることになった『大きな古時計』が好例で、「童謡は古いからダサい、ダメ」と固定観念で決めつけるのは、親にも子供にも大きな損失となる。子供との共有体験として、いまだに大きな力を持つ童謡に、折を見て触れてみてはいかがだろうか。
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