自分の携帯電話経由でのソーシャルメディア利用は45%…米若年層の携帯電話利用事情など

2010/10/20 07:11

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携帯電話を使うアメリカの子供先に【10年間で新聞は1/3以下、ラジオは45%減…アメリカの子供達の朝のライフスタイルの変化をかいま見る】でも触れたように、アメリカの調査機関Edison Researchは2010年9月29日、アメリカの子供(-若年層)のメディア周りの習慣の10年間における変化を調べた【Radio's Future 2:The 2010 American Youth(PDF)】を発表した。そこには、時には10年前の同世代のアメリカの子供と比較した、現在のアメリカの子供達のデジタル社会とのつながりをかいま見れるデータが豊富に盛り込まれている。今回はその中から、携帯電話の保有状況や利用スタイルについて、一部をのぞいてみることにする。



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直近の調査は2010年9月8日から13日にかけてインターネット経由で行われたもので、12-24歳のアメリカ国内の男女を対象としている。男女比・年齢階層比はアメリカ全体の比率と同じように区分され、有効回答数は875人。また統計データ内で参考事例として22-34歳のデータがある場合は888人を対象としている。

まずはこの10年間で、アメリカの若年層の「自分に所有権がある」携帯電話の所有率の推移を見たグラフ。2000年当時は3割足らずだったものが、今では8割を超える結果となっている。

↑ 自分自身の携帯電話を持っているか(12-24歳、アメリカ)
↑ 自分自身の携帯電話を持っているか(12-24歳、アメリカ)

以前カイゼルファミリー財団が発表したデータ【アメリカの子供達の携帯電話所有率や使い方】ではほぼ類する年齢階層で85%。8割台が自分の携帯電話を持っていると考えれば良いだろうか。

それではその携帯電話で、どんな操作・機能利用をしたのか。保有者に限り、その利用スタイルを聞いたのが次のグラフ。やはり「テキストメッセンジャーの利用」がもっとも多く9割を超えている。日本なら「チャットのようにやりとりされるメール」がこれに該当するが、9割以上という割合には改めて驚かされる。

↑ 自分の携帯電話でした経験があることは(自分の携帯電話所有者)(2010年、12-24歳、アメリカ)
↑ 自分の携帯電話でした経験があることは(自分の携帯電話所有者)(2010年、12-24歳、アメリカ)

所有している携帯電話の性能の違いもあるせいか、インターネットサイトの閲覧などは5割前後に落ち着いている。そしてそれに匹敵する勢いなのが、「ソーシャルメディアの利用」。【モバイルに焦点を当てたFacebookの各種データ】でも指摘しているように、現在ソーシャルメディアの成長は半ば以上モバイルアクセスによるものだが、子供達においてもそれは変わりないことが分かる。また、各種マルチメディアコンテンツも楽しんでいるようすがうかがえる。

最後にやや余談になるが、携帯電話も含めたデジタル機器の所有率。

↑ 自分自身のデジタル機器を持っているか(2010年、12-24歳、アメリカ)
↑ 自分自身のデジタル機器を持っているか(2010年、12-24歳、アメリカ)

インターネット経由のアンケートであるため、社会全体と比べればこの項目は多少高めになることを配慮する必要がある。それでも若年層で半数近くがiPodを持ち、7%がiPhoneを、3%がiPadを所有しているという数字には驚かされる。



本文中「携帯電話で経験したこと」でも触れているが、携帯電話は単に言葉のやりとりを交わす「伝言ゲーム・コミュニケーションのツール」としてだけでなく、サイト閲覧で情報を得たり、ゲームで遊んだり、音楽や動画を楽しんだりと、多種多様な遊び・外の世界との触れあいができる、魔法の箱的な存在となっている。

多感な12-24歳の時期にこのように「魔法の箱」に触れ、十分に機能を堪能することで、社会文化的にどのような変化が生じるのか。【デジタル世代 10年後も継続?】のような話もあるし、興味深い話ではある。



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