小中学生のコンビニ通い、週一以上は三分の一・塾通いと共に変わる利用スタイル
2010/10/17 06:49
ネットマイルは2010年10月14日、小中学生のコンビニ(コンビニエンスストア)に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては約三分の一の子供が「週に一度以上はコンビニに足を運ぶ」ことが分かった。自宅近所のコンビニを利用するのが圧倒的に多いが、学年が上がるにつれて塾や習い事の近所のコンビニをもっとも良く使う人も多くなる。子供にとって塾に通うことは、お金や時間を使う場所にも変化をもたらすようだ([発表リリース、PDF])。
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今調査は2010年9月17日から21日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は494人、男女比は96対398。学年階層比は小学校低学年が3.8%・同中学年が20.5%・同高学年が49.0%・中学生が11.5%。なお小学校小学年は19人しかいないので調査結果考察からは除外してある。
大人になると通勤の際にお昼のお弁当を買ったり公共料金の支払いをしたり、たばこを買うなど多種多様な使い方をするコンビニ。たばこの購入は無いものの、立ち読みやお菓子購入、待ち合わせなど、子供でもコンビニに行く機会、理由は数多く存在する。それでは子供達は普段どのくらいの頻度でコンビニに通うのか。全体では「毎日」が4.3%なのをはじめ、33.2%が「週一以上」と答えている。
↑ 普段どれくらいコンビニにいくか
全般的には学年が上がるにつれて利用頻度がやや下がる傾向がある。しかし一方で「ほぼ毎日」とする人が中学生では7.6%に達しており、利用性向が二極化するのが分かる。
●塾は子供の私生活を大きく変える
コンビニの利用性向が二極化する理由の一つとして考えられるのが「塾」の存在。次のグラフは「最もよく使うコンビニの場所」を示したものだが、「自宅近所」がもっとも多いのはどの学年でも変わらないものの、「塾・習い事先近所」の割合が学年と共に増加する傾向にあるのが分かる。
↑ もっとも良く行くコンビニはどこにあるか
少なくとも小学校中学年から中学校までは、学年と共に塾、特に進学塾や補習塾への利用率が高まることが知られている(【進学塾通い、中学生は約3割・時間も費用もかなりの負担に】)。塾に通う人が増えれば、その塾への行き来の過程でコンビニを使う人が増えるのは道理というもの。
実際、「コンビニにはいつ行くか」という設問では「休みの日」「遊んでいる時」「放課後」が多いのはどの学年でも変わらないが、「塾や習い事」周りでは学年と共に、そして行く過程よりは帰りがけに通う子供が圧倒的に多い。
↑ 「コンビニにはいついくか」のうち「塾や習い事」周り
帰りがけが多いのは、時間にある程度余裕が持てることと、塾での勉強を終えて一息つけ、精神的にも余裕が持てるからだろう。また、塾が終わって小腹がすいたので、お菓子などを買って食べるという状況も容易に想定できる。そして学習塾の場合は平日毎日、というパターンが多い事を考えると、「毎日塾通い」「行き来にコンビニ立ち寄り」というパターンが増え、結果として「毎日塾とコンビニに通う」という人が増える……という推測が成り立つ。
コンビニ利用のスタイルでは、大勢に変化はないものの、塾通いの割合が増えるにつれて塾周辺、あるいは通学路でのコンビニ利用が増えてくる。塾に通い出すと勉学面や一日の時間区分での違いに変化が生じるが、それと共にコンビニの利用性向にも変化が生じるようになる。
保護者の立場にいる人は、塾に通わせるのなら塾そのものはもちろんだが、塾通いで変化する子供の日常生活、ライフスタイルにも心配りをすることが求められよう。
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