容量の大きさ・高速感が大切、そして保存するのは画像ファイル…オンライン・ストレージの利用事情

2010/10/15 06:30

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ストレージマイボイスコムは2010年9月27日、オンライン・ストレージに関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうちオンラインス・トレージを使っている人においては、利用をする際にもっとも重視しているポイントは「利用できる容量の大きさ」だった。具体的に保存するもののトップに「画像ファイル」が収まっていることから、「大量の画像ファイルを保存するためにオンライン・ストレージを利用する」というスタイルが見えてくる(【発表リリース】)。



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今調査は2010年9月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3868人。男女比は46対54、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代32%・40代31%・50歳以上23%。

ウェブサイトやブログを開設運営するためには、サーバー領域にファイルをアップロードすることが必要となる。不特定多数の人にサイト・ブログを見てもらうのは、アップロードされた多数のファイルをそれぞれの人の端末にインターネット経由でダウンロードし、専用のツール(ブラウザなど)で表示することに他ならないからだ。回線速度が飛躍的にスピーディーなものとなり、サーバー本体のランニングコストが劇的に下がり、大容量を無料、あるいは安価で提供できるようになると、そのサーバー領域を「ファイルの預かり所」として使う方法が生み出され、ビジネスとして浸透するようになる。これが「オンライン・ストレージ」(オンライン上の倉庫)である。

今調査母体ではオンライン・ストレージの認知度は37.0%、利用者はそのうち49.6%。全体に対する利用者率は18.6%という結果が出ている。2割足らずの人がオンライン・ストレージを使っているという計算。それではその利用者は、自分が使っているオンライン・ストレージを選択する際に、どのようなポイントを重視しただろうか。トップは「利用できる容量の大きさ」、次点には「無料で利用できる容量の大きさ」が付き、「とにかく大容量が欲しい」様子がうかがい知れる結果となった。

↑ オンラインストレージ利用時の重視点(利用者限定、複数回答、10%超回答のみ)
↑ オンラインストレージ利用時の重視点(利用者限定、複数回答、10%超回答のみ)

いざ使いたい時に調子が悪かったり、ダウンロードスピードが遅くてイライラさせられるなど、速度や安定性、そして安全性なども上位についているが、まずは「大容量」が一義的なものであることが良く分かる。何しろ過半数項目は二つしかなく、その双方とも容量絡みなのだから。

「そんなに大容量が欲しいだなんて、一体何を保存するのだろうか」という疑問に答えてくれるのが、次の回答。ストレージ上に保存するものを具体的に挙げてもらった結果だが、約三分の二の人が「画像ファイル」と答えている。

↑ オンラインストレージに保存するもの(利用者限定・複数回答・個人使用の場合)
↑ オンラインストレージに保存するもの(利用者限定・複数回答・個人使用の場合)

昨今ではデジタルカメラも高解像度なものが主流になり、携帯電話でも少し前の高解像度デジカメ級の画像を撮影できるようになった。当然、生成される画像ファイルの容量も大きなものとなる。紙焼きの写真をアルバムに整理することなく、とりあえず袋に収めておくがごとく、オンライン・ストレージ上にアップしておくという利用スタイルが容易に想像できる。現時点では2割強とまだ少なめだが、携帯電話での動画撮影がもっと浸透すれば、オンライン・ストレージ上に「とりあえず置いておこう」とする動きも加速するに違いない。

サーバー容量の問題を気にすることはほとんど無い「ドキュメントファイル」が利用形態の第二位に入っているが、これは複数個所での利用の際のデータ共有化、あるいは不特定多数・特定多数からアクセスしてもらうためのファイルであることが想定される(例えばキャンペーンの壁紙ファイル、作成途中のパワーポイントファイルなど)。これらを利用する際には容量よりも「使い勝手の良さ」「サーバーの安定性」「セキュリティ・安全面での安心感」「ファイル共有のしやすさ」などが重要視される次第である。



ビデオの録画や参考書の購入、プラモデルなどでよくあるパターンだが、とりあえず自分で手に入れるとそれだけで満足してしまい、使わずに積み上げるばかりとなってしまう場合がある。オンライン・ストレージでもっともよく保存される「画像ファイル」も、この「積み上げ」に近い状態となっている人も多いのではないだろうか。

機会があれば内容をチェックし直し、要らないものはばっさりと捨てて、要りそうなものは分類し、使いたい時にすぐに探し出せるようにしておくことをお勧めする。使いたい時に使えない、自分が持っていることを覚えていないのでは、持っていないのと何ら変わりはないからだ。



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