キレイになり過ぎて鏡以上のものが見えてくる洗剤の広告
2010/10/14 06:48


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↑ AJAXで磨いた床に映る自分の姿を見て喜ぶ女の子。紙製の王冠をかぶっているのだが……?

しかしよく見ると、床に映ったその姿には女の子謹製の紙製ではなく、本物の王冠がかぶせられているのが分かる。そしてポスターの右端に配されているAJAXの洗剤の下にあるコピーに目を通すと、「人生の素晴らしい一面を貴方に見せてくれますよ(See the brighter side of life.)」との言い回し。彼女の純で夢見る眼には、この紙製の王冠が宝石を散りばめた本物の王冠に見えているのですよ、ということを表しているのが分かる。転じて「AJAXの洗剤は、そこまできれいに床を磨くことができるのです」という事をアピールしているのが分かる。
もちろんこれは「単にそのままの姿が映る普通の洗剤以上の輝きを、あなたの家の床にもたらしてくれますよ」という比喩的表現。実際に同じような状況を試して「王冠なんて映らないじゃないか」とクレームをつけるのはヤボな話。それにしても、例えば大人が同じようなことをして「裏で何か悪い事を考えている」ような場面を描くのでは無く、子供の純粋な夢を描写するあたり、微笑ましささえ覚えるものがある。
元記事では他にも3つのAJAXブランドの広告事例を紹介している。いずれも床に、それぞれの人々の心の中身を描いた、ハートフルな情景ばかり。一つだけ、上の王冠同様に当方が特に気にいったものを紹介しよう。

↑ 母の日か誕生日にか、子供が一輪の花を母親にプレゼント。床を見ると……

今回の広告は、一見するとごく普通の、何気ない日常生活のシーンを映しているに過ぎないもの。しかし、よく見ると「なるほど」と思わせ、そしてじわじわと心に響いてくる。告知したいAJAXそのものの高性能ぶりというにはオーバー過ぎる表現だが、「それほどまでに、まるで魔法のように」という印象は深く残ることになる。言葉は分からなくても、情景描写で伝える側が何を訴えたいのかが分かる、そして優しい気持ちになれる、そんな今回のような広告達に出会いたいものだ。
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