若者で無くとも株離れ?

2010/10/12 07:12

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株式取引マイボイスコムは2010年9月27日、ネット証券の利用に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、現在株式を売買している人は約2割であることが分かった。昔していたが今はしていない人は1割強に登っている。過去4年間の同様の調査結果を見ると、少しずつ株の売買から遠ざかる人が増えているようにも見受けられる(【発表リリース】)。



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今調査は2010年9月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3805人。男女比は46対54、年齢階層比は10代2%・20代11%・30代32%・40代31%・50歳以上24%。

調査母体に対し「現在」株式の売買をしているかについて聞いたところ、している人は20.4%だった。一方、「以前は」していたが今はしていない人は11.5%。売買経験はあるものの、何らかの理由で株式売買から離れた人が1割強もいることになる。

↑ これまでに株式の売買をしたことがあるか
↑ これまでに株式の売買をしたことがあるか

気になるのは過去3年間、直近の調査結果も含めて都合4回分の回答の推移。これを見ると、少しずつ「したことがない」「かつてしていたが今はしていない」人の割合が増え、「現在もしている」人が減っているのが分かる。多少の凸凹があった場合には「誤差」と考えることもできるが、ここまできれいに「売買から離れた人」「していない」人が増えているのを見ると、株式売買離れが進んでいると見ざるを得ない。

四半期ごとに更新されている日銀の家庭金融資産の移り変わり(直近は【日米の家計資産推移(2010年2Q分)】)を見ても、2007年-2008年あたりから、「現金・預金」比率が増え、その分「株式・出資金」比率が減少しているのが確認できる(市場低迷も一因だが)。

日本の家計金融資産構成比率推移(1997年-2010年2Q)
↑ 日本の家計金融資産構成比率推移(1997年-2010年2Q)(再録)

金額の面だけでなく、今回示されたように市場参加者そのものの観点で見ても「株離れ」が進んでいるものと見ても間違いは無い。非常に残念なことではあるが、2007年の世界的な金融危機がひとつの引き金だったことを考えると、状態の回復には今しばらく時間がかかることだろう。



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