直近年では5万376トン…魚肉ソーセージの生産量の移り変わり(最新)
2024/02/16 04:54


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データ取得元は【日本缶詰協会】の専用解説ページである【「統計データ」】。このページの項目に、そのものずばりのデータ「魚肉ハム・ソーセージの生産数量推移」が用意されている。これを精査の上、グラフ化したのが次の図。

↑ 魚肉ハム・ソーセージ生産数量(トン)
【日本缶詰びん詰レトルト食品協会の歴史解説ページ「魚肉ソーセージ・ハムの歩み」】をひも解くと、元々大正時代から魚肉ソーセージ・ハムの開発は進んでいたが、1938年にはマグロを原材料にしたツナ・ハムの製造がスタート。太平洋戦争中は生産が一時中断していたが、戦後に入り1948年にはツナハム、1952年には魚肉ソーセージの本格的生産が始まっている。グラフのデータが1953年からスタートしているのは、そのころから「魚肉ソーセージ」の量産が開始されたことを示している。
1970年代前半には生産量がピークを迎えるものの、使用していた食品添加物に発がん性などが指摘されて使用禁止となり、魚肉ソーセージの歴史は大きな転機を迎える。歴史ページによれば、1974年には製造法が大幅に変更されている。具体的には問題視された防腐剤の使用を取りやめるとともに、
2.pH、水分活性を調節し過熱殺菌(pH調製品・AW調整品)
3.防腐剤を使用せず 従前同様の加熱殺菌をして10℃以下で流通保存(低温度流通製品)
の3通りによる製造方法が採られるようになった。これは現在に至るまで継続している。

コンビーフなどの缶詰系食品と比べれは短いもののそれなりに長い保存期間を誇り、そのまますぐに食べることもできれば料理に使っても美味しくいただける、さらに価格も比較的安めな「魚肉ソーセージ」。積極的に口にする機会は少なくなったかもしれないが、1本単位、あるいは数本まとめた束で気軽に入手可能(むしろ最近では束単位での販売スタイルの方が多いように見受けられる)。今回の記事を機会に、魚肉ソーセージの再評価をしてみてはいかがだろうか。
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