お中元事情…もらうと一番嬉しいのは商品券、では自分が贈ったのものでは?

2010/10/08 05:17

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お中元マイボイスコムは2010年9月27日、お中元に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、もらって一番嬉しいお中元は「商品券」だった。ほぼ半数の人が同意を示している。お中元の定番アイテム「ビール類」が次点で、その次に「ハム・ソーセージなどの加工肉」が名前を見せている。一方今年お中元を贈った人においては、「ビール類」、次いで「お菓子」がもっとも多く贈られており、お中元のやり取りという視点で見ると、「需給関係」に多少のズレがあることが確認できる結果となっている(【発表リリース】)。



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今調査は2010年9月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3851人。男女比は46対54で、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代33%・40代30%・50歳以上23%。

夏のあいさつ代わりに、あるいは日頃の感謝の意を込めて、お世話になった人に向けてお盆の季節に贈りものを贈る習慣「お中元」。地域によって贈るタイミングがやや異なるが、7月初旬から8月中旬くらいまでがメインとなる(「お盆」を旧暦・新暦のどちらで考えるかで贈る時期が異なるようだ)。

そこでお中元について、何をもらうと嬉しいかを複数回答で聞いたところ、もっとも多くの人が回答した項目は「商品券」だった。ほぼ半数の49.0%が「お中元は商品券だと嬉しいな」と思っていることになる。

↑ あなたがお中元でもらって嬉しいものは何ですか(複数回答可、10%以上のもののみ)
↑ あなたがお中元でもらって嬉しいものは何ですか(複数回答可、10%以上のもののみ)

冒頭でも触れたが、「商品券」に続き「ビール類」「ハム・ソーセージなどの加工肉」「お菓子」が上位についている。いずれもお中元定番のアイテムで、比較的日持ちのしやすいものばかり(「商品券」は日持ち云々の話ではないが)。

「商品券」がトップにつき、「カタログギフト」も上位に顔を見せているのは、もちろん受け手が自由に商品を選べるからに尽きる。少なくとも「山盛りのビールを目の前に毎日酒盛り」や「今日から一日三食全部おかずはハム」といった悲劇(喜劇)を避けることができるからに他ならない。贈り手側としては少々味気なさを覚えるかもしれないが。

贈り手側の立場で考えると
一方、同じ調査母体で今年お中元を贈った人38.3%に、何を贈ったのか具体的に聞いたところ、最上位には「ビール類」がついた。次いで「お菓子」「ハム・ソーセージなどの加工肉」の順となっている。この「贈ったお中元」の選択項目が、上記の「貰うと嬉しいお中元」と同じため、上のと重ねて再構成したのが次のグラフ。「もらうと嬉しい」ものと「自分が贈ったもの」との相違が見えてきて面白い。

↑ あなたがお中元でもらって嬉しいもの・今年実際にお中元として贈ったものは何ですか(複数回答可、10%以上のもののみ)
↑ あなたがお中元でもらって嬉しいもの・今年実際にお中元として贈ったものは何ですか(複数回答可、10%以上のもののみ)

最も特異なのが「商品券」。「もらうと嬉しい」にも関わらず「自分で贈った」人はほとんどいない。上で触れたが「(何だかお金をそのまま贈っているようで、)贈りものとしての味気なさ」を覚えるところがあるのだろう。似たような傾向を「カタログギフト」も見せており、その裏付けとなる。他方「ビール類」「お菓子」はほぼ同値を示しており、贈り手と受け手の需給が良いバランスを見せている。

せっかくなのでこの2項目の値を使い、「期待的中度」を算出してみることにする。「もらって嬉しい度合い」から「贈った度合い」を引けば、贈り手と受け手の「気持ちのズレ」が導き出せる。このズレが少ない方が良いのだから、100%から「気持ちのズレ」を引くことで、「数字が大きいほど気持ちのズレが少ない値」を出すことができる。

↑ 期待的中度(1-(貰うと嬉しい-贈ったもの))
↑ 期待的中度(1-(貰うと嬉しい-贈ったもの))

「嬉しい度」と「贈った度」との”比率”で考えれば「乳製品」は大きな比率のズレが生じているが、元々期待度が低いのだから、今件の「期待的中度」も低いものとなる(「期待的中度」には元々どれだけ期待されていたか否かの意味合いも含まれている)。やはり「商品券」がもっとも期待されている程には贈られていない(=届いていない)、次いで「カタログギフト」、そして意外にも「ハム・ソーセージなどの加工肉」が低い値となっている。

ハムこの結果だけですべてを決めるのは早計だが、お中元などで「商品券やギフトカタログでは味気ないな」と考えている人がいたら、「ハム・ソーセージなどの加工肉」を贈ることを選択肢の一つとして考えてほしい。「お中元として貰うと嬉しいな」と多くの人に思われていながら、実際にはあまり贈られていない、実物の物品系商品の第一位に挙げられているのだから。



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