自宅に戻ると目の前にあるモノにドキっとさせられる防犯広告

2010/10/04 06:35

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箱のメッセージ日本でも集団住宅単位で、あるいはそれなりの資産家が加入しているホームセキュリティサービス。公的な防犯の仕組みだけでは安心しきれない人が契約し、ガードマンや各種防犯システムによる監視を受け、大切な自宅や家族の安全を保護してもらうという保安サービスである。今回紹介するのは保安サービスを提供している【ADT】による、チリで展開された保安サービスのプロモーション。実際にそれを目のあたりにすると、今記事タイトル通り多くの人が驚き、腰を抜かすことが予想されるものである(I Believe in Advertising)。



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↑ DDB Chile: Box ADT / Direct。
↑ DDB Chile: Box ADT / Direct。

これはチリの、特に高級住宅マンション向けに展開されたプロモーション。多くの人に「あなたが防犯面で安全性について固く信じている玄関の扉。でもその扉をはじめ、あなたの住宅はあなたが思っているよりも容易に侵入されてしまうものなのですよ」というADT側のメッセージを伝えるために展開されたもの。

やり方は次の通り。内部にゴムを仕込み、押さえつける力が無くなるとそのゴムの力で元の立方体に戻る段ボール箱を用意する。そしてその箱をしっかりとたたんで薄い状態にして、対象となる住宅の玄関ドアの下部にあるすき間から内部にポスティング。住宅内部にポスティングされた箱は、ゴムの力で元の形に戻り、住宅の玄関先で元の段ボール箱として鎮座することになる。

外出から戻ってきた家の住民が玄関を開けると、目の前には見知らぬ箱が。ここで多くの人は、見慣れない光景が眼下に広がっているのを確認し、どきっとさせられることになる。「なんで? 誰が? こんな箱、置いた記憶ないよ!?」。そして真っ白なゆえに目立ちやすい、箱の隅にあるメッセージに眼が止まる。「あなたの家へ侵入は、あなたが思っている以上に容易なんですよ」。

玄関の内側で再構築される段ボール箱もちろんポスティングした際に誰か住民がいたとしても、それはそれで非常に驚くことだろう。がさがさと音がし、気になって玄関に足を運ぶと、そこには「扉を開けた記憶が無いのに」段ボール箱が置いてあるのだから。

「チラシの延長上に過ぎない」と反論されればそれまでだが、住宅内に投げ入れたプロモーション素材が動き、別の形を成すという手法には、法的問題の点で少々疑問が残る。恐らくは関係当局に確認の上、「問題無し」と判断した上でのものだろう。似たような仕組みのプロモーションとしては、以前紹介した【「バールのようなもの」でドキっとさせられる防犯広告】があり、ドキっとさせられるものがあったが、今件はそれをはるかに超える驚きを与え、効果のあるものといえる。

ここまで読み進めて気になる人もいるだろうが、自宅の玄関をチェックし直してもらえばお分かりの通り、一般の住宅用の玄関の多くはこのようなことが出来ないように、扉の部分に段差が出来ている。また、出来るタイプの集合住宅だったとしても、日本で同じようなことを行えば、契約問い合わせよりクレームの電話が殺到するに違いない。「なるほど、これは確かに驚くし効果があるネ」と、海外の事例として楽しむ程度で済ませた方が良さ層ではある。



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