高齢者の食事調達は外食からコンビニへ、そしてコンビニから安売り店へ
2010/10/04 06:33


スポンサードリンク
今調査は2010年7月にインターネット経由で50歳-64歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は454人。男女比・年齢階層比は非公開。
人口そのものの年齢構成比の変移も影響しているが、コンビニの利用者比率は高齢者が増えている。【コンビニ来訪客の世代分布(2011年1月時点)】でも示しているが、人口構成比以上に若年層の来訪が少なく、また構成比には及ばないものの高齢者の来訪が増加の一途をたどっているのが分かる。

↑ セブンイレブンにおける来客年齢階層比(再録)
今調査母体(高齢層であることに注意)では、この1-2年間でコンビニの利用性向は全体的にほぼ変わらず、やや増えた感がある、という程度なことが分かった。

↑ 最近1-2年間でのコンビニ利用増減
それではコンビニ利用が増えた人、減った人は、それぞれ他の類似店舗の利用状況にどのような変化があったのだろうか。単にコンビニ利用が増えただけで他店舗の利用が変わらなければ「アグレッシブ」になっただけだし、コンビニ利用が減っても他の利用に変化が無ければ「内向的」「何らかの理由で買物の頻度が減った(金銭的な問題、家族構成に変化が生じたなど)」の理由が考えられるが……。

↑ コンビニと他の小売業との関係(それぞれコンビニの利用が増えた・減った人限定、択一)
まず「コンビニ利用が増えた」派。「スーパー」を別にすれば、高い安いの区分無く外食チェーン店は一律減少対象になっている。外食を控え、その分コンビニで食事を調達するという、「外食から中食へ」の傾向が確認できる。

今後しばらくは景気動向の変化に期待はできず、また今回の調査母体層の属性を持つ人たちの人数は今後増加していく。彼ら・彼女らのコンビニを取り巻く動きは単に興味深いだけでなく、コンビニや業態的に近しい小売業者の動向にも影響を与えるだけに、注意深く見守る必要があるに違いない。
スポンサードリンク
