「父の日に何を贈ろうか」と悩んでいる時に見ると「釣られて」しまう広告

2010/09/30 07:20

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贈りものの下着父親に感謝をし、贈りものをする「父の日」の習慣は日本だけのものではない。むしろアメリカで始まったものとされている。日本の場合は6月の第3日曜日、その日を間近にひかえると、ワイシャツやネクタイ、靴下などの紳士服が何かと活気づくのも定例行事の一つ。デパート群の売上にも大きく影響が見えるほどのものだ。今回紹介するのは、そのような「父の日」に向けて何を贈ろうかと考えている人たちが見たら、「くすくす」と笑いながらも「なるほどそうだね」と納得し、その店に足を運んでしまいそうな、シンプルでセンスのある広告である(I Believe in Advertising)。



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↑ 「父の日にお父さんが本当に欲しがっているものは?」
↑ 「父の日にお父さんが本当に欲しがっているものは?」

プログラム作成や入門書、初心者向けマニュアルなどでよく見かけるフロチャート。一番上には「父の日にお父さんが本当に欲しがっているものは?」のタイトル。父の日が気になっている人なら、目に留まるキャッチコピー。選択肢には「1100ccのバイク」「新しい靴下と下着」とある。「1100ccのバイク」を選ぶと「でもお父さん、バイクに乗れるのかな」。さらにそれをクリアしても「お金持ちか否か」を聞いてきて、「はい」と答えると「よかったね(、それじゃそのバイクを買ってあげるといいヨ)」と突き放したような回答。それ以外は結局のところ「新しい靴下と下着を買ってあげよう」「こんないい下着や靴下がありますよ。うちの商品ですけどね」に行きついてしまうというオチ。

これはオーストラリアの下着や靴下などのメーカーBONDS社の広告。シンプルなフロチャートを提示し、父の日に何を買うべきかを悩んでいる人たちに、スマートでダイレクトでしかもイヤな気分にならない、むしろ冒頭にもあるように笑みさえ浮かべてしまう(一部は「何でやねん」というツッコミもするだろう)形で商品をアピールしている。

BOND社では他にも二つほど、似たような「結局そこに行きつくのね(笑)」的な広告を展開している。そのうち一つはこのような形。

↑ ゴルフ周りでのお話
↑ ゴルフ周りでのお話

父親がゴルフをするかしないかを聞いてきて、「する」と答えたら父親のゴルフの腕前を尋ねてくる。下手だと「ゴルフボールはダメだ。みんな無くしてしまう」、上手だと「ゴルフボールはダメだ。無くさないので必要ないから」と、どちらにしても右側の「お父さんは靴下や下着を使うかな」の問いに。そしてその問いで「はい」と答えたら「ならば買ってあげよう」、「いいえ」なら「普段から靴下や下着を着ていないなんてヒドい話だ。是非とも買ってあげよう」と、結局「新しい靴下と下着を買ってあげよう」「こんないい下着や靴下がありますよ。うちの商品ですけどね」に行きついてしまう。

「ゴルフが上手でも下手でも、結局ゴルフボールは要らないのか」と、やはりツッコミを入れてしまうほど強引なのは確かだが、何となく憎めない。ちょっと釣られたかな、と思いつつも、ニヤリとしながらつい注目してしまう、シンプルで良く出来た広告といえよう。



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