毎日5時間はテレビを観ています…アメリカのテレビ視聴状況をかいまみる
2010/09/25 12:00
ニールセンは2010年9月23日、アメリカの一般世帯におけるテレビの視聴状況に関するレポートのダイジェスト版を発表した。先に【米でテレビ経由でニュースを見る人6割近く・時間も長めに観ています】でも示したように、ニュースの取得元としていまだに確固たる地位を占めているテレビが、どのようなスタイルで利用されているかがかいま見れるデータとして、興味深いものがある。今回はそのレポートや、一部公開されている詳細版を元に、概要をのぞいてみることにしよう(【該当ページ】)。
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最初に提示されたのは、テレビの保有世帯。調査時点(7月)で1億1590万世帯が少なくとも1台はテレビを有していることになる。これは前年比で0.9%のプラス。そして世帯ごとの保有台数だが、複数台を持つのが当たり前の状況になりつつある。
↑ テレビを有する家庭が何台のテレビを持っているか
同様の調査は同じニールセンから少し前に【米テレビ保有世帯の平均台数は2.93台…アメリカ世帯のテレビ保有状況】でも伝えられているが、今件直近データではやや台数が増えた感はある。
そして2010年第1四半期時点で毎週平均どの程度の時間、テレビを観ているかについて。平均は35時間34分。一日平均5時間視聴。ほとんどテレビ漬け状態。しかもこの視聴時間の平均、高齢者がかなり押し上げているのが分かる。
↑ 2010年第1四半期の週あたりテレビ視聴時間
アメリカの高齢者のテレビ視聴の長さは以前【アメリカ人がいつテレビを見ているのかがひとめで分かる図】でお伝えしたが、それをさらに裏付けた形。
「これだけ長時間、何見てるの?」と気になるのは人情というもの。「米でテレビ経由でニュースを見る人6割近く・時間も長めに観ています」ではニュースを毎日30-1時間程度観ているということだが、それ以外にはドラマやバラエティなど、いわゆるエンタメものにかぶりつきであることが分かる。
↑ どんなジャンルの番組を見ているか(テレビ視聴者全体に占める割合)
ちなみに「シチュエーションコメディ」とは、登場人物・場面が固定された、連続モノコメディ作品。ドリフの家族モノをイメージしてもらえば理解しやすい。
最後に図版はリリースからのコピーになるが、HD(ハイデフィニション、高解像度テレビ)とDVR(デジタルビデオレコーダー)の世帯普及率を記しておく。
↑ HD普及率推移
↑ DVR普及率推移
なおDVRはケーブルテレビなどのサービスの一環として普及している。また、大面積で複数台のテレビが設置されているアメリカの住宅事情から、1台のDVRで録画した番組を複数台のテレビで視聴できる仕組みも浸透しているとのこと。いずれにしても、HDもDVRも、この3-4年の間に大きく普及度を高めたことが確認できよう。
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