消費者ローン利用者約26%、理由は生活費・レジャー費用、そして遊興費

2010/09/22 12:10

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消費者ローンマイボイスコムは2010年8月25日、キャッシングや消費所金融などの金融サービスに関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、これらのサービスを利用した経験がある人は約四分の一に登ることが分かった。利用した理由・目的としては「食費などの生活費」がもっとも多く、次いで「旅行などのレジャー費用」などがついてる。多くは「ふいにまとまった生活上の出費」が生じた時の補てんとして使われている傾向があるが、中には「外食や飲食費」「ギャンブルの費用」など、日用生活上必要度の低いもの・遊興費への出費のために使われている場面も見受けられる(【発表リリース】)。



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今調査は2010年8月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3619人。男女比は49対51で、年齢階層比は10代2%・20代11%・30代32%・40代32%・50歳以上23%。

【消費者金融へのイメージ、どう変わった? 「昔も今も悪いまま」が67.3%】などにもあるように、従来の貸金業法が抜本的に改正された「改正貸金業法」が2010年6月18日に施行。借り手も貸し手も大きくその行動を制限されることになった(【金融庁解説ページ】)。その規制施行後において、これまでも含めてキャッシングや消費者金融の利用経験があるか否かについて聞いたところ、調査母体では約四分の一が「利用経験あり」と回答している。

↑ クレジットカードのキャッシング、消費者金融の利用経験はあるか
↑ クレジットカードのキャッシング、消費者金融の利用経験はあるか

これらのサービスを利用するといっても、その中身は多種多様。皆が皆、同じ理由でお金を借りるわけではない。そこで利用した理由・目的を複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。最多意見は「食費などの生活費」で43.0%を占めている。

↑ 利用した理由・目的は?(複数回答)(クレジットカードのキャッシング、消費者金融の利用経験者)
↑ 利用した理由・目的は?(複数回答)(クレジットカードのキャッシング、消費者金融の利用経験者)

「食費などの生活費」についてだが、色々な解釈の仕方がある。「今月は色々と臨時出費が多くて、普段の生活費までお金が回らなくなった」場合なら、一時的な補てんであり、あまり大きな問題はない。しかし以前【「生活費が足りないから」消費者ローンを利用する理由】で解説したように、「日常茶飯事的にお財布の中身がカツカツで、すぐに不足してしまい、借り入れがルーチンワークのようなものになってしまっている」のなら、危惧すべき状態といえる。収入が不足しているのか、身の丈以上の生活をしているかまでは分からないが、金融サービスを利用しなくても済むようなライフスタイルへの切り替えが求められる。

他の理由のほとんどは、イレギュラー的な出費によるもの。医療費、冠婚葬祭などは事前にある程度貯蓄をしておけば一部は対応できるものの、すべて一事が万事「こんなこともあろうかと」を出来る人はそう多くない。

あぶく銭一方で赤三角で記した項目、「外食や飲食費」「ギャンブルの費用」に少なからぬ回答が寄せられている。本来必要の無い事柄への出費、言い換えれば遊興費を、自分自身の余剰費からでは無く、他からの借り入れで行っている。いわゆる「返済地獄」にもっともハマりやすいパターンで、この回答項目にそれぞれ2割・1割強も回答者がいるのは憂慮すべき事態といえる。

今調査はインターネット経由によるもので、それなりにメディアリテラシーを持つ人を調査母体としている。社会全体で見れば、もう少し状況は悪い方に傾いている可能性は高い。「お金の借入枠」をそのまま「自分の保有額」と勘違いしてしまうところが、借金で首が回らなくなる第一歩とも表現できる。日常的な借入生活にはまっている人は、まず「借り入れが一切出来ない」と仮定した上で収支を計算し、その上での生活ができるよう考え直してほしいものだ。



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