デジタルでのニュースとの出会い、男性優位だがアレだけは別
2010/09/23 12:15
アメリカの調査機関PewResearchCenterは2010年9月12日、アメリカ人が接触する主要ニュースメディアに関する調査結果【Americans Spending More Time Following the News】を発表した。それによると調査母体においては、デジタル系メディアでニュースに接する人は、ウェブや電子メール、その他ほとんどのツール・システムにおいて男性の方が多く利用する傾向を見せていることが分かった。しかしFacebookやツイッターなどのソーシャルメディアに限れば、むしろ女性の方が積極的にニュースに接しているとの結果が出ている
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今調査は2010年6月8日から28日にかけて、乱数で選ばれたアメリカ在住の大人を対象に、携帯電話・固定電話経由の口頭による電話経由で行われたもので、有効回答数は3006人。
時代の変化と共にニュースと接する時間に大きな違いはないものの、ニュースを取得する媒体は漸次変化を見せている。以前【新聞が最下位へ・アメリカ人が利用する主要なニュースメディア推移】でも示したが、紙媒体が漸減し、代わりにインターネットが増加の傾向を見せているのが分かる。
↑ ニュースを取得するために昨日接触したメディアは?(複数回答)(再録)
このグラフには記載されていないが、携帯電話経由も含めた全デジタル媒体を考慮すると、接触率は44%にも達する。
それでは具体的に、どのようなデジタルメディア・サービスを利用してニュースと接しているのか。主要な項目を挙げて複数回答で答えてもらった結果が次のグラフ。ウェブ経由によるところがもっとも多く、次いで電子メール、RSSや自分の好みに合わせてカスタマイズしたウェブページの順となっている。
↑ デジタルでニュース(オンライン版新聞含む)を読む人における利用媒体
ソーシャルメディアは携帯電話・スマートフォンと同じで9%、またポッドキャストも意外に使われているのが分かる。
興味深いのは男女の違い。デジタル系システムの利用性向では一般的に男性の方が女性よりも高い利用傾向を示す。今件でもそれに変わりは無く、ほぼすべての項目で男性の方が女性より大きな値を示している。しかしながら唯一「ソーシャルメディア」においては、男性よりも女性の方が高数値を挙げているのが分かる。
これは【ソーシャルメディアは女性上位】や【ネット好きなアメリカ女性のソーシャルネット事情を探る……宣伝効果と広告】などにもあるように、日米を問わず女性の方が男性よりも「ソーシャルメディアにはお熱」な傾向の一端と見てよい。
アプローチそのものの全体数としてはまだまだ少数だが、男女がほぼ並列で利用しているのは非常に興味深いところ。今後ソーシャルメディアがさらに浸透を続け、利用性向が高まれば、これまで以上に女性もニュースに興味関心を示すようになるかもしれない。【Googleのシェアの圧倒性は変わらず、しかし…アメリカにおける検索シェア(2010年7月分)】で触れた仮説「ソーシャルメディア上で情報取得のほとんどを行うため、そこから外に出てこない人の数が増えている」ともあわせ、注目してきたいところだ。
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