【更新】農業などに興味がある学生、情報収集元も「テレビ番組」が一番
2010/09/21 12:00
パルシステムは2010年9月13日、農業・畜産業・漁業に興味がある学生の意識調査結果を発表した。それによると調査母体では各種職業関連の情報を得るための行動で、もっとも多くの人が行っているのは「関連するテレビ番組を見る」だった。半数近い人が回答している。「学校の授業や教材で情報を得る」「関連する書籍を読む」などの値をはるかに上回っており、第一次産業に興味がある学生にとって、もっとも頼られている情報源はテレビであることが確認できる結果となっている([発表リリース])。
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今調査は2010年8月24日から27日にかけて農業・畜産業・漁業やその周辺産業(いわゆる第一次産業)に関わる仕事や職業に興味がある学生12-22歳に対して携帯電話によるインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比・年齢階層比は非公開、興味がある業種別では農業700人・畜産業100人・漁業200人。
先に同調査別項目で、第一次産業への興味関心をそそられたトリガーとなったもののトップには「テレビ番組」がついたことが明らかにされている(【農業などに興味がある学生、影響を受けたのは「テレビ番組」「実際の体験」そして「親」】)。
↑ 農業/畜産業/漁業に興味を持つにあたり、影響を受けたもの(複数回答)(再録)
それでは各種産業に関連する情報を収集するために、彼ら・彼女らは具体的にどのような行動をしているだろうか。複数回答形式で上位10位を抽出したのが次のグラフ。トップには影響を受けた媒体同様テレビがついている。
↑ 農業/畜産業/漁業に関連して、実際に情報を得るために行っていること(複数回答形式、上位10位)
インターネット経由の調査であるにも関わらず、インターネット周りの項目はさほど多くない。トップの「関連する分野の専門のウェブサイトを見る」ですら14.9%でしかない。これは他にもっと良い手法があるのと共に、第一次産業への従事に興味がある人に対し、十分な情報を提供できるウェブサイトが少ないことを意味する。例えば農林水産省が積極的に初心者向けのサイトを作るなり、公募を行うなり、コンテストをしたり優秀なサイトに支援を与えるような仕組みの創造が望まれる。
一方、トップの「テレビ番組視聴」は「教育機関での情報取得」「現場の声を聞く」「書籍購読」「現場見学」など、従来ながらの関連産業に対する情報取得方法をはるかに凌駕する値となっている(20ポイント以上)。元々影響を受けたもので「テレビ番組」がトップについていることも一因だが、あらためて「テレビ」の影響力の強さを確認できる。
逆に考えれば、それだけテレビ放送側の責任は重大ともいえる。国の産業の基盤となる第一次産業を将来支えるかもしれない人材を育むため、正しく偏見の無い情報を適切な量で提供していくことが「社会的・公共的な立場として」求められよう。
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