パソコンのネット通販利用は9割近く、携帯は1/3程度
2010/09/21 07:01


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今調査は2010年9月1日から10日にかけて携帯電話によるインターネット経由で20-50代の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女比・年齢階層比は非公開。
店舗に出向いたり電話で直接話しかけること無く、インターネット上の入力だけで買物ができるネット通販は、今や日常生活において欠かせない存在となりつつある。【日本1割韓国2割 ネット通販額】にもあるように、この傾向は日本だけに限った話では無く、世界共通の現象となっている。
さてそれでは、パソコン・携帯電話それぞれを利用したネット通販の利用率はいかほどだろうか。今調査が「携帯電話経由で行われた」ということを念頭において、次の結果を見てほしい。

↑ 現在のパソコン・携帯電話による買物利用割合
パソコンは45.6%が「よくする」。商品によりけりな人も合わせると、実に8割強の人がそれなり以上に利用している。しかし携帯電話の場合は「よくする」「商品によりけり」を合わせても33.5%。三分の一程度しか無い。携帯電話をそれなりに活用できる調査母体においてですら、携帯電話経由のネット通販はそれほど積極的では無い。
傾向としては他機関の調査結果【パソコン経由のネット通販利用者は95.6%、それでは携帯電話経由は?】とほぼ同じ。理由はやはり【携帯電話とパソコンを両方使う人、メインに使っているのはどちら?】で説明されているように、「両方使えるのならパソコンの方が情報量が豊富で操作もしやすいから」に尽きる。
●パソコン・携帯電話それぞれのネット通販事情
それではパソコン・携帯電話それぞれで、性別、年齢階層別の利用性向を見ていこう。まずはパソコン。

↑ 現在のパソコン・携帯電話による買物利用割合
「しない」人をのぞけばすべての項目で9割強の人が何らかの形で「パソコン経由のネット通販をしている」計算。言い換えれば、「携帯電話経由の調査母体ではあるが、9割強がパソコンも利用できる環境にある」ことを意味する。上記の「携帯電話とパソコン両方を使えるならば-」の裏付けにもなる結果といえる。
それはさておき、各区分の利用性向を見ると、「それなりに利用する」派(青傾向色)はいずれにおいても8割以上を占めている。パソコンによるネット通販の広がりが再認識できる。また「よくする」層に限れば、20代から少しずつ値が増え、40代の50.0%がもっとも高い数字を見せている。「40代の半数がパソコン経由のネット通販を頻繁に利用する」という事実は、ある意味驚異的な結果ともいえる(アマゾンや楽天などでの買物がそれだけ日常的になったということか)。
一方、携帯電話経由ではパソコンほど積極的な活用は行われていない。

↑ 現在の携帯電話による買物利用割合
「それなりに利用する」派は30%前後。一方「しない」単独で40%前後を見せるなど、携帯電話経由のネット通販はまだまだこれからの状況にある。また、全般的に女性・若年層の方が利用率が高いなど、携帯電話の利用性向とほぼ同じ傾向を見せているのは興味深い。
以前別機関の調査結果で【パソコンも使えるのに、なんでわざわざケータイでネット通販するの? 64.3%は……】を紹介した。これは「携帯電話もパソコンもあるのに、どうして不便に見える携帯電話で通販を利用するか」というもの。結論としては「移動中・出先で使うから」がもっとも多く、「携帯電話ならではのサービスがあるから」「パソコン起動が面倒くさい」が続いている。

↑ 携帯電話でネット通販を利用する理由(年1回以上携帯電話でネット通販を利用する人ベース、複数回答)(再録)
逆に考えれば、これらのメリットを見いだせなければ、パソコンも所有している人はわざわざ携帯電話で通販をすることはあまり無いということになる。
それでは仮に、これが携帯電話ではなく、タブレット型端末やスマートフォンならどうだろうか。携帯電話よりも操作しやすく画面は広く、パソコンよりも起動は素早く機動力も高い。パソコンと携帯電話の中間的な立ち位置で中途半端なようにも見えるが、ネット通販という点では、双方のメリットを「美味しいところ取り」しているようにも見える。
今後タブレット型端末やスマートフォンが大いに普及したら。そして携帯電話そのものもスマートフォンライクなものが増えていることを考えると……モバイル系の通販事情も大きな変化を見せるに違いない。
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