20分だけ筋肉マッチョになれるスポーツジムの広告

2010/09/20 06:50

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マッチョな俺って、カッコいい……最近ではQB HOUSEのように短時間で髪の毛を切ることに特化したところも増えてきたが、髪の毛を切ってもらうだけでなく、耳毛や口ヒゲ、あごヒゲを剃ってもらい、洗髪サービスを受けつつ、色々なよもやま話を楽しむ床屋での散髪は、贅沢な時間の楽しみ方であるに違いない。そして一通り作業が終わると、鏡の前にはこれまでと違った自分の姿が映し出される。いわば「夢心地の間に変身してしまう」わけだ。その床屋さんでのひと時の間にも、自分が筋肉マッチョに変身できたら……というのが今回の広告である(I Believe in Advertising)。



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↑ 何となく「筋肉モリモリマッチョモード」な気分
↑ 何となく「筋肉モリモリマッチョモード」な気分

「筋肉モリモリマッチョモード」エプロンこれはルーマニアのスポーツジム、Pescariu Sports&Spaが展開したプロモーション。何かびっくりさせるような方法でジムのことを皆に知ってもらい、お客になってもらえないかということで考え出されたもの。床屋さんで髪の毛を切る際に、切った髪が静電気で服についたり、すき間から服に入ることがないようにとの配慮から、エプロンをかけるのはご承知の通り。そのエプロンに筋肉質の男性の写真を貼りつけ、散髪中の人があたかも「ジムでトレーニングを受けて筋肉モリモリ」になったかのような疑似体験ができるものに仕上げている。

散髪の時間は20-30分ほど。その間じゅうずっとお客本人は、「促成筋肉モリモリ状態」になった自分自身の姿を大きな鏡で見ながら、散髪を受けることになる。エプロン下に描かれているスポーツジムのトレードマークを目にしながら、「ジムでトレーニングを受ければ、自分もこんな姿になれるのかな……」と想像するわけだ。あるいは床屋さんもお客の姿を見ながら、「ムキムキになるとますます男前になりますね。髪型もそれに合わせた形にしてみますか?」などとネタ振りしてくるかもしれない。

20分もの間、じっと自分自身の「変身した姿」を鏡で見せつけられたら、多かれ少なかれ影響は受ける。実際このプロモーションを行った結果三か月の間に、エプロンを付けた人の半分以上がジムでトレーニングを受けるようになったという。

今件は「強制的に一定時間エプロンをつけさせられる」「そのエプロンをつけた自分自身の姿を、対面にある大型の鏡で見続けさせられる」という床屋での特異な状況を巧みに活かした、非常に上手いプロモーションといえる。

シスターエプロンなおこの手法、このスポーツジムが初めてではなく、以前から結構行われているようだ。元記事のコメントにも記載されているが、ドイツの職業安定所サイトにも「色々な職種が待ってますよ」的なアピールのため、床屋さんのエプロンに色々な仕組みを施している様子が見て取れる。右の写真の場合は女性向けのエプロンで、シスターになっているようだ。

スポーツジムや職業安定所のような特定のプロモーションももちろんだが、単純に散髪に来たお客を楽しませるという点でも、この「変身エプロン」は面白い。子供向けに色々な種類のものを用意し、写真撮影のサービス(子供なり保護者が持っている携帯電話のデジカメ機能を使わせてもよいだろう)も加えると、床屋さんに新たな付加価値が生まれるかもしれない。



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