【更新】4割近くは「独り老後」と推定

2010/09/10 05:32

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お独り老人アイシェアは2010年9月6日、高齢者と年金の行方に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、自分自身の老後は「一人で過ごすことになりそう」と考えている人は38.3%に達していた。「配偶者と二人きり」がもっとも多く42.4%で、子供と共に暮らすことを想定している人は1割程度でしか無い([発表リリース])。



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今調査はアイシェアが2010年8月12日から8月19日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対して行ったもので、有効回答数は441人。男女比は男性52.2%・女性47.8%。年齢階層比は20代30.6%・30代33.1%、40代36.3%。

昨今、あらためて所在確認をしたところ実在しなかった・所在が不明な高齢者の事例が続々と見つかり(本人が見つからないのに事例が見つかるというのもおかしな話だが)、年金の詐取問題とあわせて小さからぬ社会問題化している。それらの問題に関連してクローズアップされているのが、「老後は誰と一緒に過ごすことになるのか」という問題。【お一人な高齢者、女性は男性の2.6倍! 高齢者世帯の推移】【「お年寄りがいる家」のうち1/4・414万世帯は「一人きり」】にもあるように、複数世帯の居る世帯(つまり例えば祖父母世帯とその子供の世帯)の割合はすでに1%を切っており、さらに「単独(一人)な高齢者」世帯も、特に女性において増加・高齢化の状況を見せている。

↑ 「1世帯当たり人員」と「同居世帯がある世帯の割合」の推移(再録)
↑ 「1世帯当たり人員」と「同居世帯がある世帯の割合」の推移(再録)

そこで、調査母体に対し「将来は誰と一緒に老後を過ごすことになりそうか」について現状から判断してもらったところ、最多回答項目は「配偶者」で42.4%になった。ただしほぼ同数の38.3%は「ひとり」と答えている。

↑ 現在の生活から考えると、老後は誰と一緒に過ごすことになりそうだと思いますか?
↑ 現在の生活から考えると、老後は誰と一緒に過ごすことになりそうだと思いますか?

「ひとり」の回答には「今現在独身で将来も独身のまま」「今結婚しているが、老後は子供は巣立ち、配偶者とは死別してしまいそう」「今結婚しているが老後になるまでに子供は巣立ち、配偶者とは離婚しそう」などのパターンが想定できる。いずれを意味するのかは今調査からでは不明だが、男性よりも女性の方が「一人」の割合が多いのは、元々女性の方が平均寿命が長いという事実によるものだろう。実際、現状でも高齢者の単身世帯の構成割合を見ると、女性の方が男性よりもさらに高齢化している。

↑ 高齢単独世帯の構成割合(2009年、再録)
↑ 高齢単独世帯の構成割合(2009年、再録)

少々気になるのは、20代ではわずか3割程度しか「配偶者と共に老後を」と回答する人がおらず、「ひとり」の項目が10ポイント以上も高いこと。これは多分に【男性66%・女性74%が「個人の自由だから結婚なんてしてもしなくても良い」】のあたりが絡んできているのかもしれない。



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