大人も子供も携帯に対する想いは同じ・違う点は……アメリカの携帯電話事情

2010/09/08 06:56

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携帯これまで何回かにわけてPewResearchによるアメリカの携帯電話(特にテキストメッセージ(Text Message、ショートメールサービス(SMS))事情の調査結果【Adults, Cell Phones and Texting】の内容について紹介・解説を加えてきた。この調査結果に関する最後の記事となる今回は、携帯電話そのものについて、調査母体の大人や子供がどのような想いを抱いているかについて焦点を当ててみることにする。日本の事情と照らし合わせて見ると興味もさらに沸くに違いない。



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今調査は2010年4月29日から5月30日にかけて固定電話経由で、18歳以上の2252人に対して行われたもの。ティーン(10代)のデータについては2009年6月26日から9月24日にかけて、固定電話経由で800人の12-17歳の本人、あるいは保護者(保護者の場合は携帯電話経由)を対象にしている(ただし今件ではティーン対象の結果は出てこない)。

少なくとも調査母体においては、大人よりも子供の方が携帯電話を使ったSMSの利用頻度は高い。それだけ携帯電話に「お熱」であることがうかがえる。

↑ 1日あたりの通話・ショートメールの利用平均値と中央値(携帯電話利用者ベース、SMSは利用者ベース)
↑ 1日あたりの通話・ショートメールの利用平均値と中央値(携帯電話利用者ベース、SMSは利用者ベース)(再録)

もっとも日本でも【1日のケータイメールのやり取り、高校生は30通近く・50通以上も2割に】のような話もあるので、状況としては似たようなもの。

↑ 携帯からメールを送受信する1日の平均数は?(再録)
↑ 携帯からメールを送受信する1日の平均数は?(再録)

それでは調査母体において、携帯電話に対する想いは大人と子供の間に違いがあるのだろうか。5つほど項目を挙げて尋ねたところ、4つまで(事実上3つ)は同じような傾向が見られた。

↑ 携帯電話に対する考え方
↑ 携帯電話に対する考え方

携帯電話を持つことによる安心感、気軽に意見交換が出来ることの便宜性などのメリット、そして身近に存在することによる「常に自分の行動を邪魔されるかもしれない」というリスクと、それをされた時の不快感は、大人も子供も変わりがない。このあたりの事情は別にアメリカだから云々というものでは無く、日本でも同様。

唯一大きな差異を見せたのは、「携帯電話が退屈しのぎに役立つか否か」。大人が4割程度のみ同意を示しているのに対し、子供は7割に届くばかりの賛成意見を述べている。元資料ではこの点について単純に結果を伝えるだけで事由分析はされていないが、「大人には他にも暇つぶしのツールがたくさんある」「子供は幼い時から携帯電話に慣れているので、遊びのツールとして携帯電話を強く認識している」、そして何よりも上のグラフから分かるように、「ショートメールのやり取りを暇つぶしとして認識している」と見るのが妥当。

もっともメールでのやり取りはともかく、日本では大人も子供も携帯電話を暇つぶしのツールとして認識し、色々なゲームやニュースのチェックをしている。日本で同じような調査をしたら、最後の項目でも子供・大人の間に大きな差異は見られないかもしれない。



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