子供は1日112件・米での大人と子供の携帯を使ったショートメールの使われ方の違い
2010/09/06 12:00
携帯電話を使った文字列の利用による意思表示手段としては、日本では電子メールが主流。それに対し欧米などの海外ではテキストメッセージ(Text Message、ショートメールサービス(SMS))が大いに使われている。以前PewResearchCenterのデータを元にしたアメリカにおける携帯電話の利用事情【携帯電話だけ 米若者は4割】で、SMSの浸透ぶりを再認識したことは記憶に新しい。そのPewResearchで先日、アメリカの携帯電話の利用実情を主にショートメールサービスの面からスポットライトを当てて調べた【Adults, Cell Phones and Texting】が発表された。今回はその中から、子供と大人のSMSの利用性向の違いについてデータを抽出し、グラフを再構築してみることにしよう。
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今調査は2010年4月29日から5月30日にかけて固定電話経由で、18歳以上の2252人に対して行われたもの。ティーン(10代)のデータについては2009年6月26日から9月24日にかけて、固定電話経由で800人の12-17歳の本人、あるいは保護者(保護者の場合は携帯電話経由)を対象にしている。
まずは大人と子供に区分した上での、平日のSMSの利用頻度。最多区分層の部分だけを見ても、大人と子供の利用性向の違いが大いに異なるのが見て取れる。
↑ 平日のショートメール利用頻度(携帯電話でショートメールを使う人)
何しろ大人は「1-10通」が最多階層で過半数。それに対しティーンは「100通超」(1日で、である)が最多階層で3割近くにのぼっている。「51-100通」も2割近くおり、大人から見れば頭痛のする数字といえる。
このようなグラフを見ると、やはり気になるのが平均の値。そこで平均値・中央値(「件数の少ない順に対象全員を並べ、その列の真中の人の値」)をまとめたのが次のグラフ。せっかくなので、なのかショートメールと共に「通話」の値も算出してある。
↑ 1日あたりの通話・ショートメールの利用平均値と中央値(携帯電話利用者ベース、SMSは利用者ベース)
大人は平均値が39.1なのに対し中央値が10.0なので、少数のヘビーユーザーが平均値をかさ上げしている感が強い。ティーンも似たようなものだが、中央値が50.0となっているので、少なくとも半数は1日50件以上使っていることになる。起きている時間が16時間として、1時間に3件以上は絶え間なくやり取りしている計算。あまり想像したくはない。
また、最初のグラフにもあるように、「1日100件超」の人が29%で平均値が112.4件ということは、「100件超」の中に相当数の「超ヘビーユーザー」がいることが想定される。あまりにも異常な値は除外されるだろうが、同じく1日16時間起きているとすれば、8分半で1回送受信をしている計算。君たち、いつ勉強しているのかね。
ちなみに音声通話は大人の方が利用頻度は高い。とはいえ、子供・大人共にSMSと比べれば誤差の範囲程度。携帯電話が「携帯情報端末で、音声通話機能はすでにメインでは無い」という話は、すでに日本でも【ケータイの利用は「メール>通話」、男子はゲーム・女子は男子と比べて多彩な使い道】などにあるようにごく当たり前の話となっている。そのあたりはアメリカでも変わりがないようだ。
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