同人作家のデジタル率・全行程は4割、一部工程も含めると9割近く

2010/08/26 12:05

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グラフィックツール漫画アドは2010年8月23日に、【NINJA TOOLS】上で主に非商業系(≒同人系)の絵師やイラストレーターに対して行った「イラスト・漫画に関するアンケート調査」の結果を発表した。それによると調査母体においては、絵描きの工程で全行程をデジタル化している人は41%に達していることが分かった。全行程・一部工程を合わせ、何らかの形でデジタル化している人は9割近くに及んでいる(【発表ページ】)。



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今調査は2010年8月13日-19日までの間に「NINJA TOOLS」のユーザーで絵師やイラストレーターをしている人に対しウェブ上のアンケート形式で行ったもので、有効回答数は3986人。男女比は22対78、年齢階層比は10代30%・20代41%・30代19%・40歳以上10%。職業別区分は学生40%、主婦(夫)7%、会社員・公務員21%、役員1%、個人事業主・クリエイター10%、フリーターやアルバイト21%。なお執筆作品の項目で「商業誌」と回答した人は3%に過ぎないことから、回答者の多くは非商業系(同人誌、自主公開作品)であることが推定される。

絵を描く際の工程は人それぞれで、描き手によって手法もさまざま。しかしすべて一人ひとり別々に聞いていたのでは集計のしようがないので、「下書き」「ペン入れ」「彩色」「仕上げ・加工」と大別した上で、どの工程にデジタル化(パソコンなどの利用)をしているかを尋ねた結果が次のグラフ。いわば「インターネットを活用している絵師やイラストレーターのデジタル化率」を見たものだが、完全デジタル化を果たしている人は41%に達していた。

↑ 絵描き工程を「下書き」「ペン入れ」「彩色」「仕上げ・加工」と区分した際の、デジタル・アナログ分担
↑ 絵描き工程を「下書き」「ペン入れ」「彩色」「仕上げ・加工」と区分した際の、デジタル・アナログ分担

同じ結果を「簡略化」したものを上、「細分化」したものを下にして棒グラフ化したが、一部工程をデジタル化している人は48%と約半数に達しており、これと完全デジタル化な人の41%と合わせると89%が「デジタル作業を採用」している。リリースでも指摘されているように、少なくとも「彩色」以降はデジタル化している人は85%に達しており、高い浸透率が確認できる。一方、全行程がアナログのままの人は11%でしかない。

ツールただし今件はあくまでも【漫画アド】をはじめとした各種「NINJA TOOLS」を利用していることが前提の絵師・イラストレーターを対象にしている。それなりにインターネットを使いこなしていることは容易に想像ができるため、(主に非商業系の)絵師・イラストレーター全体では、もう少し非デジタル率が上がるかもしれない。

とはいえ、今回の「9割近い絵師・イラストレーターが何らかの形で、約4割が全行程をデジタル化している」という数字を見ると、この世界でもデジタル化は確実に浸透している状況が改めて認識できよう。



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